京都府の南を走る第二京阪道路、久御山南ICを降りた交差点を曲がったところに近藤自動車工業(久世郡久御山町佐山美ノヶ薮31-1・近藤孝男代表取締役社長)の会社はある。
同社の拠点は、宇治茶や平等院で有名な宇治市や、日本三大八幡宮の一つである石清水八幡宮で有名な八幡市に囲まれた久御山町に位置する。近くには、第二京阪道路・京滋バイパスも走り、店舗へのアクセスの良さは抜群だ。
激しい競争の中で磨かれた独自サービス
近藤自動車工業は、近藤英男会長が昭和49年に設立した40年以上の歴史を誇る自動車整備工場だ。周辺の幹線道路の開発が進み、整備需要が高まったことで様々な競合店が参入し競争は激化。同社はこのような厳しい環境の中で、進化を続けてきた。
取り扱うメニューは、整備・鈑金塗装、24時間365日対応のロードサービスを主軸に、車両販売、保険販売と幅広い。また、新規事業として整備工場によるEV事業会社『EVジャパン』に資本参加し、なんとEVの製造・販売も手がける。EV事業を本格的に行える点からも、同社の技術力の高さが窺え、クルマ社会の未来を見据えた「トータルカーサービス」を実践している。
環境に対する強い思い
1997年、京都で地球温暖化について国際会議が行われた。その際に合意された国際条約が「京都議定書」だが、同社ではこれを機に地元京都の企業として環境問題へいち早く取り組みを行ってきた。具体的には、リサイクルパーツの使用などでCO2削減に貢献する。近藤自動車工業では、さらなる環境保全への高い意識のもと、環境負荷に配慮した事業展開を積極的にすすめている。
進化するロードサービス
数あるサービスメニューの中でも、近年、最も力を入れるのが、365日24時間対応のロードサービスだ。一般的な整備・鈑金塗装工場が運営するロードサービスは、整備士や鈑金塗装のスタッフが兼任するのが通常だが、同社ではあらゆる状況に対応できるように、専門性の高い専任の救援スタッフが待機する体制を整える。
また、各種車両を取り揃えていることはもちろんだが、隊員の資格取得についても奨励している。資格の内容は、自動車救援士資格、インロック開錠ネット認定、小型移動式クレーン運転技能、巻上げ機運転者(ウインチ)、玉掛技能、低圧電気取扱資格(ハイブリット車両の対応)などなど、その種類の多さに圧倒されるほどだ。
「どんな仕事でもコンプライアンスの遵守が求められる時代になってきています。他社に先がけて、隊員が必要な資格を取得することは、サービスの質の向上につながり、結果的にお客さまに対して満足度の高いサービスを提供できることになるのだと考えています」と語る近藤社長。同社のロードサービスの強さの源泉は、継続した人への投資にあると言える。
電気自動車に精通する
もうひとつ、近藤自動車工業の大きな特徴と言えるのが、いち早く電気自動車へ対応してきたことだ。同社はハイブリッド車が市場に出始めた頃から、時代に先んじて電気自動車の企画、開発、製造、販売を行うEVジャパンに資本参加している。
EVジャパンでは、地域社会の活性化と環境への優しい社会づくりという理念のもと、主にガソリンスタンドが不足している農村地域への小型EVトラックの製作や軽トラックのEV化、道の駅の構内車両の製作などを行っている。地方公共団体へのEVの無償貸与や、展示会、モーターショーへの出展をするなど積極的に活動している。
近藤自動車工業は、この活動と連動して、EVの製作、販売や整備、メンテナンスなどを請け負う。敷地内には、24時間365日稼働の急速充電器を備え、整備士は、低圧電気取扱資格を持ち、電気自動車の整備に精通している。また、ロードサービス部門のスタッフも、同様の資格を持ち、電気自動車の不具合にも対応した訓練を受けている。取材中に登場した、“急速充電器搭載”のロードサービスカーには驚き、その心意気に心底感動した。
「いずれガソリン車に乗れなくなる時代がくるでしょう。その時に、古くなったガソリン車は全て廃車となるべきなのでしょうか? 社会のエコ意識の高まりから見ても、それは違うと思います。例えば、クルマのボディを生かして、中身をEVに改造すれば、好きなデザインのクルマをEVとして生き返らせることができるようになるでしょう」と将来について語る孝男社長の言葉から、改めて環境への意識の高さを感じた。
地域とともに走り続ける
去る平成29年2月6日、同社は地元久御山町と『災害時応援協力に関する協定』を締結した。災害時に365日24時間営業であるロードサービスを窓口とし、久御山町の応援要請に応じて無償で応援協力する。具体的には、ライフライン復帰作業のサポートや、急速充電器搭載のロードサービスカーによる電気供給などを行う。こうした活動は、企業としての本気度が試される取り組みだ。
人や地域、環境のために積極的に事業展開する近藤自動車工業は、地元、久御山町とともに歩んできたとも言える。久御山町の頼れる存在は、今日も走り続ける。 なお、近藤自動車工業はクルマの修理(車体整備・鈑金塗装)のプロショップネットワーク「BSサミット事業協同組合」に加盟。同組合は、中立的な第三者認証機関として世界的に知られている「テュフ ラインランド ジャパン(TUV)」に組合員工場の監査を委託しており、近藤自動車工業は、修理に必要な設備がありコンプライアンス面でも高い水準を満たしているプロショップとして「BSサミットエクセレント工場」の認定を取得しているので、本当に安心して愛車を預けられる。
<店舗情報> 近藤自動車工業 http://car-kondo.co.jp/
〒613-0034 京都府久世郡久御山町佐山美ノヶ薮31-1
0774-43-6348/0120-63-4815
営業時間:平日8:30~19:30 定休日:年中無休