国土交通省は自動車整備事業者を対象に、2025年3月31日から「令和6年度補正予算スキャンツール補助事業」の申請を受け付けている。
いわゆる“スキャンツール補助金”とも言われる同補助事業は、昨年度行われた1回目と同じく、一定の要件を満たすスキャンツール購入経費の一部を補助するもので、補助率は1/3、1事業所当たりの補助上限額は15万円、構成品でパソコンなども対象となっている。
また、スキャンツールメーカーや業界団体などが行うスキャンツール関連の研修を受講した場合の受講費の一部補助も昨年度と同様に行われ、対象は2024年4月1日以降にスキャンツールなどを購入または研修を受講した費用となっている。申請期間は2026年1月30日までで、6月末時点での予算消化率はまだ16.7%だが、昨年度の1回目の補助については約3ヶ月で予算上限に達し、早期に終了していることから、今回のスキャンツール補助金の活用を考えている事業者は、早めの申請を考えた方が良いだろう。

なお、スナップオン・ツールズが販売するスキャンツールは、3機種(MTG-3、MTG-NANO-SET 、MTG-DUAL-TAB2/MTG-DUAL-TAB2-PRO)が「令和6年度スキャンツール補助事業」の対象機種となっている。本記事では3月に発売された最新型高性能スキャンツール「MTG-DUAL-TAB2/MTG-DUAL-TAB2-PRO」の特徴を改めて紹介したい。
次世代通信規格に対応、オフラインコーディングやAIによる診断機能も
MTG-DUAL-TAB2は次世代通信規格DoIPおよびオートバイ(5メーカー)の診断に加え、自動車事故の際の記憶装置EDRの読み取りにも対応。エーミング調整から作業証明書作成に至るまで1台で完結が可能で、同社がこれまで展開してきたスキャンツールの“MTGシリーズ”の最上位機種となる(OBD検査用スキャンツール型式認定取得済)。
対応メーカーはオートバイを加えた75メーカー(国産乗用車8メーカー、欧州・北米・アジア車52メーカー、スーパーカー5メーカー、トラック5メーカー、バイク5メーカー)に拡大。ドイツ車のオフラインコーディングにも対応したMTG-DUAL-TAB2-PROも別途ラインアップに加わった。また新たな機能として、故障診断の整備に便利なAI機能「Autoland AI」も初搭載されている。



編集部では、MTG-DUAL-TAB2/MTG-DUAL-TAB2-PROの発売直後に、同社の並木健彦マネージャーに製品の特徴や販売に関する考えを聞いた取材記事を公開したほか、同社の加盟店向けイベント「OPEN HOUSE」の取材レポートも掲載しているので、ぜひチェックしてほしい。
同社の並木マネージャーは「補助金が使えるとまだ知らない事業者もいるので、しっかり情報をキャッチしていただき、積極的に活用してほしい」と話している。