11月13日、栃木県宇都宮市を中心に「マロニエオートストーリー秋ミーティング」が開催された。主催はマロニエ・オートストーリー・フォーラム。
毎年春と秋にクラシックカーを中心としたミーティングを開催しているマロニエオートフォーラム。近年コロナ禍であることから、中止や規模を縮小して行われてきた。今回も春と同様、大幅に規模を縮小。参加台数も35台と例年の1/3程度での開催であった。
マロニエ・オートストーリー・フォーラムは、“クルマ”を末永く楽しむことができる環境づくりと、自動車文化を通じ社会貢献をめざす組織で、“クルマ”を使った各種イベントの開催や、地元・地域の特色や名産などとのコラボレーションによる自動車文化の啓蒙を中心に活動を行なっている。
例年であれば春はツーリングによる地元振興とバーベキュー。秋は、クラシックカーでツーリングをして植樹を行ったりする地域貢献や、ツーリングの後のゴール地点で、地元のキッチンカーなどが集まったり、バンドによる演奏などで大いに盛り上がるところではあるが、残念ながら今回の秋ミーティングもコロナ禍により開催が危ぶまれた。しかし、参加者たちのぜひ開催したいという思いをもとに、主催者は医師らとの相談の結果、規模を縮小と同時に消毒等の感染防止策の徹底を条件に、ツーリングのみでの開催にこぎつけたのである。
今回のイベントで最大のトピックは1963年に登録されたシングルナンバーのハンバー『セプター』であろう。ワンファミリーカーであるこのクルマで、今回は4世代での参加だった。途中の山坂道でも快調に走る姿はまるで新車当時のような雰囲気で、日ごろのメンテナンスがしっかりと為されていることが伺えた。
さて、集合場所である道の駅うつのみやろまんちっく村(栃木県宇都宮市)は、朝から雨模様と予報されていたものの、何と陽の光が見えるほどのお天気で、8時には続々と参加車両が集まってきた。その後ドライバーズミーティングを経て9時には順不同でスタート。
中にはおしゃべりに夢中で、スタートが遅れてしまう人たちも。このようにこのイベント中は、緩やかな時間が流れているのが特徴で、誰一人として目を三角にして早く行こうとか、前に出ようということはなく、主催者に迷惑を掛けない程度にそれぞれのペースで、かつ、自分たちの責任において参加している姿が多く見られた。これは、主催者と参加者との間に信頼関係が結ばれていないと出来ないことで、お互いを尊重しながら、イベントを楽しもうという思いの表れのように感じられた。