これから急激に寒くなる日本列島。寒くなるのに合わせたカスタマイズもある。しっかりと対策をしておけばトラブルも防げるし、もっと快適にカーライフを送れるようになる。
◆冬場はトラブルの宝庫。しかも重大なトラブルが頻発する!!
多くの地域で氷点下になる日本。そうなるとクルマにはさまざまなトラブルが起きる。夏場のトラブルがオーバーヒートなどに対して、冬場はいろいろなトラブルが起きやすいのだ。
まず気をつけたいのがクーラント。純正クーラントが入っていれば間違いないのだが、濃度は大丈夫だろうか。クーラントが減るたびに水を足していたりしたらだんだん薄くなって凍りやすくなっていることがある。エンジン内部のクーラントが凍るとエンジンは終了。捨てるしかなくなる。水は凍る時に膨張する。その力は凄まじいもので、エンジン内部のクーラントが凍ると水路が同時多発的に割れてしまう。あらゆるところで割れやヒビが発生。エンジンごと交換するしか直す方法がないのだ。それほどの重大なダメージを防ぐことが数万円でのクーラント交換でできるので、水を追加したことがあったりしたらクーラントをきちんとした状態にするのは忘れないで欲しい。
ここでチューニングをするなら、スポーツクーラントへの交換という手もある。スポーツクーラントは熱しやすく冷めやすいポリプロピレングリコールを主成分としている。純正クーラントのエチレングリコールに比べて温度が上がりやすく下がりやすいので、エンジン内部で素早く熱を吸収。ラジエーターで素早く放出できる。この効果で実は暖気時の水温が上がるのが早い。そうなると暖房が素早く効くのだ。なので、寒冷地で普段の足クルマにスポーツクーラントを入れるユーザーもいるという。朝イチに車内が暖まるまでの時間が圧倒的に短いというのだ。
◆バッテリーにも厳しい季節がやってくる
寒いと携帯電話の電池の減りが早い。それと同じようにクルマのバッテリーも寒いと弱くなりやすい。バッテリーが朝、突然死するのが増えるのが冬場である。早めに新品に交換するのが無難。毎日乗っているから大丈夫と思いたいが、寒さに突然バッテリーの電圧が下がってしまうことがあるのだ。
ある程度、乗らない時間があるならできれば充電器をつないでおきたい。最近は繋ぎっぱなしでOKの充電器も多く、バッテリーの劣化を防いでくれる。もちろん、そんなことは承知という方も多く、駐車場に電源がないことも多いだろう。であれば、定期的にモバイルバッテリーなどを使って、バッテリーを補うもの手。数十分乗るよりもしっかりと数時間充電したほうが効果的だ。
◆タイヤの空気圧も寒いと勝手に下がる
寒くなるとタイヤの空気圧も下がる。抜けていくのとは別で気温が下がれば体積が減るので空気圧が下がっていく。知らないうちに空気圧が下がり、抜けていくのと合わせて驚くほど下がっていて、高速道路で空気圧低下からスタンディングウェーブが起きてバーストしてしまうというのは、年末年始の高速道路での多いトラブルのひとつ。冬場は夏場よりも気持ち空気圧を高めにするくらいでも、朝晩の冷間時は冷えて空気圧が下がっているのでアリだ。
また、高速道路に乗ったら少しだけゆっくり走ってからペースを上げたい。合流していきなり追い越し車線でブンブン走る人もいるがオススメしない。とくに走り出してすぐに高速道路に乗る人は、タイヤはまだ冷えていて空気圧も低い。それにタイヤが冷えている時にいきなり高速回転させると、トレッドが剥がれたりするトラブルも起きやすいもの。高速道路に入ったら5分くらいはペースを抑えてタイヤを徐々に温めて、それからペースアップをするほうが未然にトラブルを防げる。
◆冬場こそコーティングが効果を発揮する!!
ボディへのガラスコートなどを掛けておくのも良い。ツルツルにしておくと雪も付きにくくなるし、もちろん汚れも付きにくくなる。美しく光るボディのためのコーティングとはちょっと意味は違うが、雪が降ったり、雪道やドロドロの道を走る冬場こそ、ボディを守る効果を発揮してくれるのだ。
あとは忘れてはいけないのがウインドゥウオッシャー。水を入れている人もいるが、冬場はこちらも凍ることがある。とくに配管が細いので凍りやすく、いざという時に出てくれない。さらに出てきても、ガラスに噴射したところから凍ってしまうこともある。冬場はウインドゥウオッシャー液を入れておくことをオススメする。