注意! アイドリングはクルマに厳しいから、チューニングで救う | CAR CARE PLUS

注意! アイドリングはクルマに厳しいから、チューニングで救う

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注意! アイドリングはクルマに厳しいからチューニングで救う[カスタムHOW TO]
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エンジンを掛けているだけのアイドリング。実はエンジンにはあまりよくない。その理由と、ならばどうしたらエンジンをいたわることができるのか、メンテナンスとチューニングで改善する。

◆知ってた? 実はアイドリングは辛い状況!?

エンジンを掛けて800~900rpmくらいで回っているアイドリングの状況。信号待ちなど短時間は全く問題ないが、長時間になると実はエンジンには辛い。その理由は回転数が低いから。エンジン回転数が低い方がエンジンには優しそうだが、実はそうでもない。

まず、回転数が低いと油圧が低い。油圧はオイルポンプで発生させていて、これはエンジン回転数と連動している。回転数が低いと油圧も低くなる。そうなるとクランクシャフトやカムシャフトがオイルで浮きにくい(フローティングしにくい)。クランクシャフトやカムはメタル(すべり軸受)で支持されている。これはシャフトが油圧によって絶妙に浮いている状態。フローティングメタルとも呼ばれる方式だ。

微妙なクリアランスがメタルとシャフトの間にあり、そこに油圧でオイルが送り込まれることで浮いている。だからこそ、何万kmも走ってもメタルもクランクシャフトも摩耗しないのだ。浮くことができなくて金属接触してしまうと、メタルが摩耗して焼き付き、エンジンブローとなる。オイル交換していなかったり、オイル量が足りないと起きるトラブルで、エンジンブローとしてはもっとも多いトラブルだ。

アイドリング時は油圧が低いのでメタルの中でシャフトが浮きにくい。高回転だと慣性でクルクルとシャフトが回るが、アイドリングだと回転が低いので、このシャフトの回転も遅いので慣性も効きにくい。さらに油圧が低いので、フローティングしにくく、メタルと接触しやすいのだ。

◆走行風も入らないので熱的にも厳しい

アイドリング時には走行風が入らない。温度が上昇したら電動ファンが回って、水温は適正範囲に保つようになっているが、その他の部分は特にファンはない。吸気温度もグングン上がっていくので、燃焼に向いている状態にはならない。それを改善するためにガソリンは自動的に濃くなって、どんどん消費されてしまう。

エンジン回転数が低いのでオルタネーターでの発電量も少なく、バッテリーは充電されにくい。夏場にエアコン、オーディオ、車内で携帯の充電などして電気を使っていて、その後バッテリーが上がるのはこういった充電不足が原因なのだ。電気的にもエンジン的にも長時間のアイドリングは厳しい状況なのだ。

◆できることなら油圧をモニターしたい

それでもアイドリングすることがあるなら、対策を施すしかない。まずは油圧計がオススメ。油圧計でアイドリング時の油圧を確認。一定以上に下がった場合はエンジンを止めるとか、走行するようにしたい。通常アイドリングでは油圧は1.0~1.5kg/cm2のクルマが多い。走行時は最大10kg/cm2くらいまで上がるもの。アイドリング時はわずかにそれくらいの油圧なのだ。

それがオイルの温度が上がってサラサラになるともっと油圧が下がってしまうこともある。オススメは油圧が下がったときにアラートが鳴る油圧計をつけること。デジタルタイプでもアナログタイプでもいいが、下がったときにピーピーなってくれないとなかなかずっと見ているものでもない。温度計など数字が高くなったときにワーニングを掛けられるものは多いが、意外と下限でワーニングを掛けられる商品は少ないのだ。

とくに高速道路を巡航して油温が上がっている状況で、急に止まると油圧は低くなりがち。突然の渋滞ならば仕方ないが、高速道路からサービスエリアに入って、そのままアイドリングで寝るとかクルマには結構厳しいシチュエーションである。眠気に襲われたら、サービスエリアに入って、エンジンを止めて施設内で休憩したほうが愛車のエンジンには優しい。

◆低粘度オイルを少し硬めにするのも手

最近では純正で0W-8とか0W-10のオイルが使われていることがある。抵抗を減らして燃費を稼ぐためだが、どうしても渋滞にハマる時間が長いとか、油圧が下がる状況が多いなら少し粘度を上げるのも手のひとつ。

燃費的には若干悪化するかもしれないが、エンジンへの負荷を考えればアリ。もしくは純正オイル以上のグレードのものを使って、少しでも潤滑性能を上げてやるというのも、エンジン保護の意味では有効だ。




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《加茂新》

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