知っておきたい! クルマのバッテリーのお話 | CAR CARE PLUS

知っておきたい! クルマのバッテリーのお話

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バッテリーは定期的に点検をすることが大切です
  • バッテリーは定期的に点検をすることが大切です
  • 暑い時期に多いクルマのトラブルが「バッテリー上がり」です
  • カーナビなど、様々な部品に電気を供給します
  • バッテリー無しではエンジンも掛けられません
  • 充電しながら繰り返し使うというカーバッテリーの機能は、スマホやノートパソコンなどの機器と変わりません
  • バッテリーが2個ついているクルマ。奥側がメインバッテリー、手前側がサブバッテリーです
暑い日が続く季節に多いクルマのトラブルといえば「バッテリー上がり」。

読者のみなさんは、そもそもバッテリーがどのような役割を果たしているのかご存知でしょうか? 今回は、クルマの「バッテリー」についてわかりやすく説明したいと思います。

暑い時期に多いクルマのトラブルが「バッテリー上がり」です

◆バッテリーの役割とは?

クルマにおけるバッテリーの役割は、車内で使われている様々な部品を動かすための電気を供給することです。

例えば、エアコンやカーナビを動かす、ブレーキランプやヘッドライトを点灯させるなど電気を使用している部品全般に渡ります。

その中でも最も重要な仕事は、エンジンを掛けるための電気を賄うことにあります。ガソリンやディーゼルエンジンというのは、自力で始動することができません。

そこで、バッテリーの電気を使って始動用に使うセルモーターを回転させ、エンジンが回るためのきっかけを作っています。エンジンを掛ける時にキュルキュルという音がしますが、聞き覚えありませんか? あれがセルモーターが回転している音なのです。

カーナビなど、様々な部品に電気を供給します

ちなみに、バッテリーは日本語で「蓄電池」と言いますが、普通の電池との違いは、何かに電気を使った後も、充電することによって繰り返し使うことができることです。その機能は、スマホやノートパソコン、デジカメなど、日々充電しながら使う機器と変わりませんので、そちらをイメージして頂くのがわかりやすいでしょう。

電化製品の場合はコンセントに挿して充電をしますが、クルマの場合は発電機(オルタネーター)が搭載されています。エンジンの力で発電機を動かして電気を作り、発電した電気で部品を作動させます。

電気をたくさん使ってしまい、発電した電気だけで足りなくなるとバッテリーに蓄えている電気で補填し、電気が余るとバッテリーに充電するという仕組みです。

充電しながら繰り返し使うというカーバッテリーの機能は、スマホやノートパソコンなどの機器と変わりません

◆バッテリーの種類はいろいろ

バッテリーが無ければ、エンジンは掛けられないということをご理解頂けたでしょうか? それでは次に、バッテリーの種類について見ていきたいと思います。

一口にバッテリーと言っても、クルマが多種多様になるにつれ、その種類も増えています。

最近のクルマの多くは、燃費向上のためにあまり発電をしない仕組みになっていて、一定量まで充電すると発電をとめ、一定量に足りなくなると充電を再開する「充電制御」を行っています。

加えて、アイドリングストップ車は、短いサイクルで充電・放電を繰り返すので、短時間で効率よく充電できる専用のバッテリーを搭載しています。また、発進する時の力をモーターでアシストするような、シンプルなハイブリッド車も広く普及しています。

そのようなクルマには、通常のバッテリーの他にサブバッテリーというバッテリーが搭載されているケースが多く、サブバッテリーで蓄電能力を高めたり、車内の電気部品を動かしたりしています。

これらのクルマは、専用のバッテリーを搭載しないと本来の性能を発揮できないので注意が必要です。

バッテリーが2個ついているクルマ。奥側がメインバッテリー、手前側がサブバッテリーです

◆バッテリー上がりはなぜ起こる?

さて、冒頭でも触れましたが、愛車のトラブルで最も多いのがバッテリー上がりです。バッテリー上がりとは、バッテリーの力が弱くなり、電気が不足してエンジンが掛からなくなることを言います。これから使おうとしている電気の量が、バッテリーに蓄えられている電気の量を上回っている状態です。

暑くなるとバッテリー上がりが増えますが、それは夏場になるとエアコンを多用するためだからと言えます。エアコンは車の部品の中で最も電力を消費します。加えて、セルモーターを回すのには最大級の電力が必要で、この2つの電力消費で電気が足りなくなり、突然エンジンがかからなくなるというワケです。こうなると充電するか交換するしか方法がありません。

一般的に、バッテリーの寿命は3~4年程度と言われていますが、実際には普段のクルマの使用状況が大きく影響します。充電が不足したり、過剰に電気を使うことが多かったりするような使い方は、バッテリーに対する負担が大きく寿命を縮めることになります。

例えば、たまにしか乗らなかったり、1度に乗る時間が少ないといった使い方や、日に何度もエンジンを掛けたり、渋滞時の走行が多かったりなどが挙げられます。これは、バッテリー上がりが起きる要因にもなります。


クルマの進化とともにバッテリーも高性能になっています。また、種類が増えたり値段が高額になったりしていて、交換する判断が難しくなっています。

やはり普段から、信頼できるクルマ屋さんや整備工場などで定期的にバッテリーの状態を測定してもらい、必要に応じてお使いのクルマの特性にあったバッテリーに交換してもらうというのが、一番安心なのではないかと思います。
《カーケアプラス編集部》

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