タイヤの性能が激変! 窒素充填 vs ドライエア、その秘密を解説 | CAR CARE PLUS

タイヤの性能が激変! 窒素充填 vs ドライエア、その秘密を解説

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タイヤの性能が激変! 窒素充填 vs ドライエア、その秘密を徹底解説~カスタムHOW TO~
  • タイヤの性能が激変! 窒素充填 vs ドライエア、その秘密を徹底解説~カスタムHOW TO~
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タイヤには必ず空気が入っているが、この空気をチューニングすると言う方法もある。有名なのが窒素充填だ。タイヤの中に入れる空気を窒素だけにすることで、乗り心地が良くなったりハンドリングが良くなったりすると言うチューニング。

数十年前から行われているものでタイヤショップなどでも、別料金で窒素充填を行っていることも多い。だが、実際空気の70%ほどは窒素が占めていて、それを窒素100%にすることで効果があるのか疑問があると言う人もいる。その点については諸説あるので何とも言えないが、間違いなくいえるのは、充填している窒素には水分量が少ないと言うことだ。

◆タイヤ内の空気圧変化はなぜ起こる?

タイヤに充填する空気の水分量はとても重要なこと。水は液体から気化するときに体積が1000倍以上にもなる。蒸気機関車などは、まさにその力を使って走っている。水を石炭で熱して気化させるときに急激に体積が増える。その水蒸気ができるときの圧力を使って走っているのが蒸気機関車だ。クルマの場合はそれだけ水分が気化するときに体積が増えるとどうなるか、それはタイヤ内部の空気圧が大きく上昇するということ。

例えば空気に含まれている水分量が多く、夜、タイヤの中で冷えてタイヤ内部が結露したとする。そこから走ってタイヤ内部が温まってその水分が気化すると爆発的に体積が増えるので、空気圧が急激に上昇してしまうのだ。

そうするとタイヤの空気圧を自動車メーカーの指定内に合わせているのに、高速道路をしばらく走っていたら、妙に乗り心地が悪いと言うようなことが起きる。

レースの世界では走行中に狙った空気圧にできるだけ近づけたい。そうなるとできるだけタイヤが暖まった時に空気圧変化が少ないことが好ましいので、できるだけ水分を排除した空気を充填したい。それで工場で作られた窒素ボンベに充填された窒素を充填していたわけである。

なので、チームによっては窒素にこだわらず、ドライエアを充填している場合もある。こちらは専用の機械で空気中から水分を取り除いた空気のこと。いわゆる湿度が低い状態の空気を充填しているので、暖まったときに空気圧変化が少ない。最近ではタイヤショップなどでドライエア充填を行っていたりすることもある。窒素に関わらずドライエアでもいいので、水分量少ない空気を注入した方が空気圧変化が少なく、乗り心地やハンドリングの変化も抑えられるのだ。

◆マイエアゲージを持とう

またその時に気を配りたいのがエアゲージだ。エアゲージは一般的にプラスマイナス10%までは許容範囲とされている。それはつまりあるエアゲージで2.0kg/cm2に合わせたはずが、違うエアゲージでは2.2kg/cm2を示し、また違うエアゲージでは1.8kg/cm2を示すこともあるということ。これはとても大きな違いになってしまう。

そこでお勧めしたいのはマイエアゲージを持つことだ。プロショップのちゃんとしたエアゲージで愛車のタイヤ空気圧を合わせてもらい、その時に自分のエアゲージでも測ってみる。もしその時に誤差があればその誤差を把握して使えばオッケー。自分の家ゲージは常に0.1kg/cm2低く出ると分かっていれば、0.1kg/cm2多めに空気を入れれば済む話なので問題はない。

逆にマイエアゲージで外のエアゲージの精度を測ってみると、驚くようなこともある。ガソリンスタンドで2.0kg/cm2に合わせた時にマイエアゲージで確認すると1.8kg/cm2だったり2.2kg/cm2だったりすることもよくある。それほど誤差が大きいものなので、ガソリンスタンドのエアゲージを信頼し切るのはちょっと疑問が残る。

そのくらいの誤差であれば大きな事故につながったりする事はないが、細かいハンドリング調整などをしようと思うのであれば、マイエアゲージで0.1kg/cm2単位で管理した方が良いだろう

エアゲージ自体は高級なものだと数万円するが、数千円レベルのものでも精度が出ているものも多い。有名メーカーの製品であれば、数千円レベルでもかなり精度が出ていることが多いので、そういったものでも十分。マイエアゲージを購入していただき、クルマに1つ積んでいくことをお勧めしたい。

ちなみに空気圧は大きく落としたりすると、タイヤの膨らみ具合が戻ってくるのに多少時間がかかることがある。例えば3.0kg/cm2空気を入れていたところを2.0kg/cm2まで落としたりすると、確実に2.0kg/cm2まで落としたはずなのに、もう一度測ってみると2.2kg/cm2など数値が安定しないことが多い。調整するときは時間を置いて何度か空気圧を確認してもらいたい。

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《加茂新》

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