千葉県長柄町の都市農村交流センター前駐車場で3月24日、「商用車ミーティング関東」が開かれ、主に個人が趣味として楽しんでいるタクシーやバス、トラックなど、多種多様な「はたらくクルマ」が一堂に会した。
主催は千城交通部。「自家用バス」の仲間が集まって運営しているもので、今回で3回目の開催となった。
参加条件は、はたらくクルマ。タクシー、緊急車両、社用車、トラック、バスなどの商用系で、基本的にマイカーという形で楽しんでいる商用車が約70台集まった。
黄色の巨体でひと際目立っていたのは、ボルボのシャシーに富士重工(現スバル)がボディを架装した大型観光バス『アステローペ』(1997年)。車内はテーブル席やシンク、シャワールーム、寝室にもなる小部屋などが設けてあり、オーナーによれば「食堂車に改造中」で、仲間と旅行などに使用しているという。
元は長野の民宿で使用されていたという日産『シビリアン』(1979年)は、26人乗りの昭和のマイクロバス。「幼稚園時代の送迎バスに乗りたかった夢をかなえた」というオーナーであった。
荷台にレース仕様の『スポーツカブ』を載せてやって来たのは、ホンダ『バモスホンダ』(1971年)。オープンカータイプの軽トラックだ。バイク修理・販売業のオーナーによれば、生産から半世紀を超えた今も現役で稼働中だという。
このほか、会場には日産『アトラス』やいすゞ『ギガマックス』などのトラック、日産『セドリック』やトヨタ『クラウン』などのタクシー、さらには交通取締用車、教習車といった、”なりきり再現車”(中にはホンモノも)がずらり。また三菱『パジェロ』をベースに自衛隊向けにカスタム化された『73式小型(1/2t)小型トラック』も並び、来場者は珍しい車体を写真に収めていた。
イベントを主催する千城交通部の八良(はちよし)さんのマイカーも展示。日産ディーゼルのシャシーに富士重工業製ボディを架装した、元路線バスの『8E』(1996年)で、こちらも「自家用バス」としてメンバーなどと楽しんでいるという1台だ。「色々なクルマのイベントで商用車のオーナーさんは片隅に追いやられる立場ですが、ここでは皆さんが主役です。今回はジャンルの方よりもなく多様なクルマが集まって良かったと思います」と満足そうだった。
次回、商用車ミーティング関東は秋に開催される予定。