シャープは、運転中のドライバーに、プラズマクラスターイオンを照射することで、運転能力が向上することを世界で初めて確認したと発表した。
シャープは、運転支援研究を専門とする芝浦工業大学2SIT総合研究所の特任研究員である伊東敏夫博士と、プラズマクラスター技術が運転能力向上に効果があるのかを共同で研究した。試験は高速道路を模したコースを、手動運転と自動運転でそれぞれドライビングシミュレーターを使って検証した。
●手動運転
手動運転では、集中力維持が前方の早期認知によるブレーキやハンドルの操作に影響すると考えるため、先行車が停止表示後、ブレーキを踏むまでの時間や、障害物を避ける時のハンドル操作の滑らかさを評価した。この結果、プラズマクラスターイオンありでは、先行車の停止表示後、ブレーキを踏むまでの時間が約0.5秒早くなった。障害物を避ける際も滑らかに避けられることを確認した。
●自動運転
自動運転では、運転支援により注意力が低下し、眠気増加および手動運転へ切り替え時の反応遅延が懸念されるため、顔表情評定による5段階の眠気レベルと、テイクオーバー後のハンドル操作の滑らかさを評価した。プラズマクラスターイオンありの場合、眠気が抑制され、テイクオーバー後、より滑らかなハンドル操作で障害物を避けられることを確認した。
これらの結果から、プラズマクラスター技術に運転能力向上効果があることを確認したとしている。