ワイパー傷やウロコ落とし…温泉など施設清掃分野で培った技術を自動車アフターマーケットに応用 | CAR CARE PLUS

ワイパー傷やウロコ落とし…温泉など施設清掃分野で培った技術を自動車アフターマーケットに応用

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ワイパー傷やウロコ落とし…温泉など施設清掃分野で培った技術を自動車アフターマーケットに応用
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自動車の進化に伴いフロントガラスにADASを司るカメラやセンサーが搭載されるようになり、特定整備対象車両のフロントガラス交換が整備作業になった。交換後にはエーミングと呼ばれる調整作業が必要なことや、純正ガラスが使用されるケースが増えたことで、ガラス交換にかかる費用が高くなっているのが現状である。そのような背景の中で、注目を集めているのがフロントガラスのワイパー傷や鱗状痕、頑固な油膜を除去するガラス磨きの技術である。

外気に接するフロントガラスの外側は、排気ガスや雨風にさらされており油膜汚れが付着している。また、雨水や水道水に含まれる炭酸カルシウム、カルキなどの不純物や、コーティング剤の油分が原因で鱗状痕が付着することも少なくない。さらには、古くなったワイパーや、砂などの汚れがついた状態でワイパーを使うことでフロントガラスを傷つける原因にもなる。これらの傷や汚れを放置すると、傷に光が反射して夜間に前が見づらかったり、雨の日にワイパーのふき取り性能が低下し前が見づらかったりと、安全性を損ない危険な状態である。

こうした汚れや傷の除去は技術的に難しく、浅い傷や軽い汚れであればともかく、汚れや傷が酷い場合には「歪み」というリスクがあることから敬遠する業者も多く交換する以外に方法がないというのがこれまでの常識だった。中には、間違った情報や解釈のままガラスの傷を磨いて逆に傷だらけにしたり、歪ませたりという事例もあるというから施工店選びには注意が必要だ。

このような状況に対して“安全を守りたい”という想いで立ち上がったのが株式会社Revive and design(代表取締役 平井 宏治、東京都墨田区)である。同社は、再生研磨の技術集団「GRS(Glass Renewal Service)」として2004年から全国で活動をスタート、温泉やホテル、動物園や水族館のガラスの水垢除去、さらに新築ビルやブランドショップの傷補修など、従来の清掃では解決できない問題を解決することで成長を続ける企業だ。そして、これらの活動で培った知識や経験・技術を伝えることで、一流の研磨要員を育成することを目指すのが「Glass Academy」であり、その中でガラス研磨需要の増加に対し供給が追いついていない自動車ガラスにおいて、正しい知識を持った研磨のプロ養成が急務だと考え、新たにFC本部を立ち上げたのが「Remobil」である。

平井代表は「我々は施設清掃の分野で、自動車ガラスとは比べ物にならないような頑固な鱗状痕や油膜汚れの除去を行なってきました。ガラスの種類による性質などベースとなる理論に自動車業界のプロの方達との違いがあります」と自動車業界とは異なるノウハウを持っていると話す。また「ウロコにもレベルがあり、水質や環境によって落としやすさが全く違います。水垢の元となるのは主にミネラル(カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム)であり、バスは洗車の際に井戸水を使用するケースが多くマグネシウムを多く含み、船舶は海水の成分ナトリウムが多く、温泉は複数の化学物質が含まれています」と水垢除去の難易度レベルを水質や環境ごとに分類することで、技術やノウハウを短時間で習得できるプログラムを実現したと説明する。

視界保全の観点からも、同社のガラス関連サービスは重要であり、今後の活動の拡がりが期待される。

《カーケアプラス編集部@市川直哉》

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