大切な愛車に長く乗り続けたいなら、予期せぬトラブルや、万が一事故を起こしてしまったときに、安心して愛車を任せられる「自動車修理工場」のことを具体的に考えておく必要があるのではないだろうか。
◆愛車の修理、どこに依頼する？
愛車が故障したり、事故による修理が必要になったとき、カーオーナーが依頼先として考えるのは、
・愛車を購入したディーラーの自社修理工場
・契約中の損害保険会社が紹介してくれる修理工場
・親族や知人が以前から利用している地元の修理工場
・ネットのクチコミを参考に選んだ修理工場
・大型カー用品チェーン店
以上のようなところが挙げられるだろう。ディーラーの自社修理工場に安心感を持っていたり、契約している損害保険会社から紹介された修理工場に愛車を任せる人は多いと思うが、それは本当に正しい選択なのか、冷静に考えたほうがいいかもしれない。
◆最近のクルマの修理は、難しくなっている
近年発売されているクルマには、自動ブレーキシステム（衝突被害軽減ブレーキ）が搭載されていたり、カメラや数多くのセンサーが取り付けられている。車体の重量を軽くするために、アルミ合金やCFRP（炭素繊維強化プラスチック）を採用した高級車や輸入車も徐々に増えており、最近のクルマの修理は難しくなっているのだ。
こういった実情を考えると、カーオーナー自らが「本当に信頼できる自動車修理工場」を選ぶ必要性が高まっているといえるだろう。
◆「テュフ認証」取得工場が増えている
そこで、紹介したいのが「テュフ認証」だ。近年、国内の車体整備事業者は、公平・中立的な第三者機関であるテュフ ラインランド ジャパンの監査を受け、テュフが独自に設ける厳しい検査項目をクリアし「ゴールド」や「プラチナ」といった、高い水準の認証を取得する修理工場が増えている。
その理由はとても明快。テュフ認証の取得は、一般のカーオーナーをはじめ、損害保険会社などの関連企業、そして自社で働く社員に対して自社の方向性や信頼性を証明する「しるし」として、とてもわかりやすいからだ。この動きは、全国各地の自動車修理工場の間で拡がり続けている。
◆国内初、マツダ・正規ディーラー内製鈑金塗装工場が「プラチナ認証」取得
ここ最近におけるテュフ認証取得工場として、大阪市浪速区の三共自動車（西岡友一社長）がある。同社は今年9月、大阪市西区で展開するマツダ・正規ディーラー「マツダオートザム境川」の内製鈑金塗装工場として、国内で初めてテュフの最高位「プラチナ認証」を取得した。
同社の西岡社長は、テュフのプラチナ認証取得について率直な想いを語ってくれた。
「近年、車の構造やボデー素材はめまぐるしく進化しており、事故修理において、ますます『安全性・耐久性・美観の確保』など、高い修理品質やお客様対応力が求められています。
当社は、マツダ・正規ディーラーの内製鈑金塗装工場であり、複数の大手損害保険会社から指定工場として認められているのですが、本当に高い修理品質と技術を有しているのか？ 多くの社員が安心して長く働ける企業として、健全な会社経営を存続するための環境改善への取り組みや、法令遵守を徹底できているのか？
そういったことをしっかり把握するために、テュフの監査を受けました。今回、最高位のプラチナ認証を取得できたことで、自社の現状を把握でき、お客様の大切なお車をしっかり修理できる自動車修理工場として、明確な証明を獲得できたと思っています」
◆「テュフ認証」は愛車の修理工場選びに役立つ
テュフ認証や、メーカーが車種ごとに設ける高い水準を満たした認証などを取得しているかどうかは、クルマの修理工場を選ぶときに役立つ基準のひとつと言える。愛車の修理工場選びに迷ったら、参考基準として覚えておいて損はないだろう。
