静岡・御殿場の高校2年生が、鈑金塗装や法定点検、接客対応までプロの現場を本格体験!…高校生のインターンシップを密着取材 | CAR CARE PLUS

静岡・御殿場の高校2年生が、鈑金塗装や法定点検、接客対応までプロの現場を本格体験!…高校生のインターンシップを密着取材

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静岡・御殿場の高校2年生が、鈑金塗装や法定点検、接客対応までプロの現場を本格体験!…高校生のインターンシップを密着取材
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クルマを購入後、安全・安心に走行できる状態を維持し続けるには、車検や整備、修理(鈑金塗装)、故障や事故時に重要となるロードサービスや自動車保険などの自動車アフターサービスを安心して受けられる環境が必要となる。

クルマが進化し続けている一方で、車社会を支える自動車整備士や鈑金塗装工の高齢化が進み、若手人材の確保が難しく深刻な人材難が喫緊の課題となっている。自動車アフターマーケット業界の将来を担う人材を増やすためには、若者たちに業界の魅力や社会から必要とされている職種であることを直接的に伝える機会を増やす必要性が高まっていると言える。

そのような背景の中、静岡県御殿場市で1966年から自動車整備事業を展開している株式会社カマド(御殿場市竈717-6/小林雅彦代表取締役社長)では、2026年7月23日(木)と24日(金)の二日間にわたってに、静岡県立御殿場高等学校に在籍する2年生4名(男性2名:創造工学科機械コース、女性2名:創造ビジネス科メディア観光コース)を受け入れ、インターンシップが行われた。

高校生たちは、整備班(整備・鈑金塗装)と接客班(接客対応)に分かれ、同社で日常的に行われている業務を体験し、作業内容や指導を受けたポイントなどを「実習日誌」に手書きで丁寧に記して、学んだことや感じたことを振り返りながら2日間のインターンシップに臨んだ。整備班の高校生のうち1名は、「この会社に入りたい」と明確な意思を実習日誌に綴っており、次世代の人材育成につながる大きな成果を生む機会となった。

鈑金塗装や新車販売見積の実践を体験

インターンシップ初日の朝、高校生たちは全社朝礼に参加。カマドの社員たちの前で自己紹介を終えた後、整備班と接客班に分かれて本格的な体験が進められた。

整備班の生徒たちは制服から作業着に着替えて鈑金塗装工場に入り、外板パネルを用いた鈑金作業を体験。ボディのヘコミやキズを復元するためにどのような作業が必要なのかベテランの鈑金塗装スタッフから説明を受け、スタッド溶接機でヘコミを引き出してパテ埋めで平滑にする作業に没頭した。

お昼休憩を挟んで、午後からは塗装体験に挑戦。実際に現場のプロが使用している最新型の調色システムで水性塗料を配合し、塗装用スプレーガンを使ってスマホケースに塗料を吹き付け、最後には仕上げのクリア塗装まで行なった。

一方、接客班は、車両販売スタッフからレクチャーを受けながら、Webサイト経由で試乗予約を希望する顧客へのメール返信対応や、新車販売時の見積作成などに挑戦。メール返信においてはAIを活用しながら短時間で丁寧な文面を作成するなど実際の現場で取り入れられている業務効率化の方法を学んだ。

このほか、新車のローン購入で重要となる金利の基礎知識を学ぶ機会もあった。金利の利率や支払い回数によって支払総額に数十万円単位の差が生まれる仕組みを具体的な計算とともに学んだり、自動車保険(自賠責保険や任意保険)の基礎や、セルフ式ガソリンスタンド店舗における危険物取扱・給油監視システムの仕組みも説明も受けた。

法定点検作業や来店顧客のお出迎え

2日目の朝、接客班の生徒たちは開店前に待合室のフロア清掃を体験。その後は作業着に着替えた整備班の生徒たちも合流し、カマドのスタッフたちと共にラジオ体操を行なって朝礼へ参加した。

整備班の生徒たちは、整備エリアにて、プロの自動車整備士から、自動車整備に使用する専用工具や注意点などの説明を受けたのち、6ヶ月点検や法定12ヶ月点検を希望する顧客車両の整備作業に挑戦。エンジンオイル交換、タイヤの空気圧チェック、バッテリー測定、タイヤ交換時の増し締め手順など、すべての工程に重要な理由があることを身をもって学んだ。

またこの日は、テスラ車のエアコンフィルター交換作業を見学したり、希少な旧車(デロリアンや2サイクルエンジン搭載のスズキ・ジムニーSJ30型)が作業ピットに入庫している場面もあった。

接客班の生徒たちは、来店顧客のフロント受付実務を体験した。カマドのお客様受付スタッフたちと同様に、インカム(無線)を耳にセットして情報共有を行いながら、まずは一日の来店予定(毎日50件以上)を確認。駐車場に来店顧客の車両が入ってくると、お出迎えに向かい、来店目的のヒアリングや車内の汚れ防止カバーの装着を行なった。

このほか、お客様アンケートの回収とデータ入力、車検案内ハガキの発送サポートや、法定12ヶ月点検のダイヤルステッカー(点検整備済ステッカー)の刻印など、実際に行われているフロント業務を体験した。

小林代表が伝えた「生き方」と「働く意義」

インターンシップ初日の朝礼後、カマドの小林代表から高校2年生たちに伝えられたメッセージも印象的だった。将来の就職先や希望職種にまだ明確なイメージを持てていない4名に向けて、小林代表は自身の経験や人生観を交えながら熱い思いを伝えた。

小林代表は、高校2年生の頃に抱いている思いは50歳になっても大きく変わらないと語りかけ、生活維持のための職業(ジョブ)と、自己実現を目指す活動(ワーク)の双方を完璧に合致させるのは容易ではないが、仕事に真面目に取り組みながら夢や目標を追求する生き方はできると力説。社会人生活を「障害物レース」に例え、課題を一つひとつ乗り越えていく過程が重要で、困難に直面して必死に対応することが、人間としての成長につながっていくことを伝えていた。

また、自社が担っている自動車アフターサービス(自動車の維持・管理・修理など)は、物流や人々の生活交通という社会インフラを直接的に支えるエッセンシャルワーカーとして不可欠な存在であると述べ、自動車整備や鈑金塗装といった仕事は、安全・安心な車社会のために必要とされている重要な職種だと力強く伝えた。

高校生たちが「職場体験」で感じた思い

二日間のインターンシップを終えて、高校生たちが感じた思いが記された「実習日誌」には、プロに求められる仕上がり品質や責任の重さと、カマドのスタッフたちの温かい指導への感動が綴られた。

整備班の生徒の一人は「点検の重要性を学び、丁寧に教えてくれたおかげで将来、この会社に入りたいと思えた」と記しており、接客班の生徒は「細やかな配慮やハガキの目視確認など親切な仕事に感動した」との言葉を残していた。

また、鈑金塗装の指導を担当したカマドのスタッフによるコメント欄には「仕事の積み重ねが結果に表れる。苦労無くしてやりたい仕事は見つからない。真剣に取り組んで結果を出せるよう極めていきましょう」と温かい励ましが記されていた。

体験でしか得られないインターンシップの必要性

今回の取材では、初めて見聞きする専門用語や接客ルールに戸惑い、緊張を隠せなかった高校生たちが、プロの自動車整備士や鈑金塗装工、フロント受付スタッフたちの手際の良さや、限られた時間で高品質な対応を行う様子を間近で体感する中で、高い技術力に感銘を受け、プロの仕事への尊敬を深めていく姿を見ることができた。2日間の職場体験を通じて4名の高校生たちは、自身の適性や、将来どのような仕事に従事したいのか、身をもって考える機会になったのではないだろうか。

急速に進化し続ける自動車のアフターサービスを円滑に行うために、熟練スタッフが持つ技術や顧客対応のノウハウを次世代へ継承していく必要があるからこそ、事業者側にとってインターンシップの受け入れは、社員の成長や気づきにつながるだけでなく、将来の採用のきっかけにもなる。学生たちにとっては、将来どのような道を選択するにせよ、自動車整備士や鈑金塗装工が車社会を支える不可欠な職種であることを理解する貴重な機会となるため、自動車アフターマーケット事業者が、学生の職場体験を実施する意義は非常に大きいと、今回の取材で強く感じた。

《カーケアプラス編集部@金武あずみ》

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