手洗い洗車・コーティングの全国グループ「トウメイ」が研修センター新設で施工品質の平準化に注力…法令遵守で“施工”へのこだわりを貫く【泉重光代表の信念と展望】 | CAR CARE PLUS

手洗い洗車・コーティングの全国グループ「トウメイ」が研修センター新設で施工品質の平準化に注力…法令遵守で“施工”へのこだわりを貫く【泉重光代表の信念と展望】

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手洗い洗車・コーティングの全国グループ「トウメイ」が研修センター新設で施工品質の平準化に注力…法令遵守で“施工”へのこだわりを貫く【泉重光代表の信念と展望】
  • 手洗い洗車・コーティングの全国グループ「トウメイ」が研修センター新設で施工品質の平準化に注力…法令遵守で“施工”へのこだわりを貫く【泉重光代表の信念と展望】
  • 約6年の構想期間を経て、2026年6月1日から本格稼働となった「トウメイ研修センター」
  • 研修センター1階に設けられた「磨き作業」ピットエリア
  • 手洗い洗車・コーティングの全国グループ「トウメイ」が研修センター新設で施工品質の平準化に注力…法令遵守で“施工”へのこだわりを貫く【泉重光代表の信念と展望】
  • 手洗い洗車・コーティングの全国グループ「トウメイ」が研修センター新設で施工品質の平準化に注力…法令遵守で“施工”へのこだわりを貫く【泉重光代表の信念と展望】
  • 天井にはハニカムライトが導入され床面にも工夫が凝らされた「洗車ピットエリア」
  • 「洗車ピットエリア」では、施工時の水の飛び跳ねを防ぐためにビニールカーテンを設置
  • トウメイの社員たちは、帽子、ゴーグル、ビニール手袋を着用して施工作業を行うことが徹底されている

新車・中古車の価格高騰は止まらず、1台の車に10年近く乗り続ける “ 車両の長期保有化 ” が進む昨今。法人ビジネスにおける中古車商品化だけでなく、ファッション的な趣向性や暑さ対策などの快適性、手放す際のリセールバリューを下げたくないカーオーナーの選択肢として、洗車やボディコーティング、ウインドウフィルム、ペイントプロテクションフィルム施工といった様々な「カーディテイリング」サービスの需要が着実に高まっている。

愛車の汚れや経年劣化のケアにコストをかける傾向

近年は黄砂や花粉の飛来増加による洗車ニーズに加え、ヘッドライトの黄ばみや曇り、未塗装樹脂パーツの経年劣化ケア、飛び石被害対策など、愛車の美観維持にコストをかけるユーザーは少なくない。さらに、先進安全自動車(ASV)の普及にともない、センサーやカメラの正常な作動を担保するためにもボディの美観を保つ重要性が増しており、カーディテイリング分野は、今後も堅調な市場拡大が期待されている。

一方で、カーシャンプーやボディコーティング剤、施工液などのケミカルを日常的に扱う現場では、施工スタッフの労働安全衛生や自然環境への配慮が欠かせない。2026年4月1日施行の労働安全衛生法改正により、化学物質の自律的管理が完全義務化され、SDS(安全データシート)の交付やリスクアセスメントの実施対象が約2,900物質へと大幅に拡大したことにより、法令遵守を徹底しなければ事業継続や人材採用が難しい時代を迎えている。

トウメイが、画期的な「研修センター」新設

このような背景の中、高品質な洗車・コーティングなどの施工サービスを50年以上にわたり展開するトウメイ株式会社(代表取締役:泉 重光氏、本社:大阪市旭区/以下、トウメイ)が、約6年の構想期間を経て「トウメイ研修センター」を本社隣接地に新設。2026年4月から試験運用を開始し、6月1日より本格稼働している。

約500名もの自社スタッフの品質向上と技術の付加価値化を目的に、これほど本格的な自社専用研修施設を設ける事例は全国的にも極めて稀だ。同業他社に先駆けた画期的な取り組みの全貌を現地取材した。

約6年の構想期間を経て、2026年6月1日から本格稼働となった「トウメイ研修センター」

新設された研修センターは3階建て、延べ床面積は約500平方メートルに及び、単なる技能育成の場に留まらない同社の次世代の核となる機能が凝縮されている。

1階は、磨きや洗車、用品取付などを行う施工ピットエリアとして、自社の資格試験会場も兼ねた実践的な環境が整う。2階には、全国の拠点からの施工依頼を一括管理するコールセンター・オペレーションルームを配置。技術教育や労働安全だけでなく、クライアントからの依頼を正確に把握し、求められる納期で高品質な施工を行うための運営体制を一元管理している。そして3階は、20名以上が着席できる広さを確保した会議室やセミナールームとなっており、各階にはエレベーターも設置されている。

特筆すべきは2階のオペレーションルームによる一元管理と、1階の最新鋭ピットの連携であり、ハードとソフトの両面から高品質なサービスを支える仕組みが構築されている。

泉代表に聞く、研修センター新設の背景と経営理念

トウメイの研修センター新設の背景には、コロナ禍をきっかけとした経営方針の見直しがあったと、泉重光代表は語る。

代表取締役 泉 重光 氏のコメント
「弊社は丁寧かつスピーディな高品質施工で全国のお客様から信頼を獲得してきましたが、2020年のコロナ禍第1波の際には先行きが不透明となり、倒産すら頭をよぎるほどの強い危機感を抱きました。

今後も多くの社員雇用を維持しながら事業を継続するためには、洗車経験のない全くの未経験で入社した新人たちが、不安なく自信を持って一定のクオリティを身につけられる研修環境が不可欠だと痛感したのです。また、20年以上弊社で施工作業に従事する熟練スタッフたちが、新型車への理解を深めながら施工スキルを磨き、かつ健康的に長く働けるようにしたいという強い想いから、自社社員のための研修施設新設を決意しました」

トウメイ株式会社 泉重光社長

安全で作業しやすい最高レベルの施工環境を追求

1階研修センターの導入設備やこだわりについては、事業統括本部 品質管理課の森山晋典係長が詳しく説明してくれた。森山係長は20年以上トウメイに在籍し、同社の独自資格制度における「コーティング施工士1級」と「自動車用品取付技術士1級」をダブル取得している、同社技術のトップランナーの一人だ。

研修センター1階に設けられているピットエリア

影を最小限に抑える「磨きピットエリア」

磨き作業を行うピットエリアの壁面には、複数ブランドの電動ポリッシャー、バフ、パッドをはじめとする各種施工ツールが整然と並ぶ。エアコンによる完全な空調管理で、作業時の暑さ・寒さ対策も万全だ。

ボディ塗装面の状態を正確に把握できるよう、遮光カーテンで施工車両を囲い、特殊調光のLED照明によって影を最小限に抑え、微細なキズや拭き残しまで目視できる環境が整えられている。さらに、施工時のホコリや粉塵を吸着・回収する医療現場レベルの特殊装置が導入されている点にも驚かされた。

作業性と安全性を両立した「洗車ピットエリア」

磨きピットの向かい側に位置する洗車ピットは、効率的かつ安全に排水できるよう床面に綿密な傾斜がつけられている。天井には洗車・コーティング時の作業性を劇的に高めるハニカムライト(六角形ガレージライト)を設置。床面には滑り止めの洗車用マットが敷かれ、水の飛び跳ねを防ぐビニールカーテンも備わる。

用品取付サービス対応の「特定整備認証」の取得

磨き研修ピットには、用品取付の際に下回りの細部まで見やすくするため、埋め込み式リフトも設置されていた。トウメイは2020年頃からカー用品取付サービスを展開しているが、これは法人顧客からの「新車納車時のボディコーティングとセットで電装品も取り付けてほしい」という要望からスタートしたものだという。

最新の新型車へ対応するため、電子制御装置整備を行える「特定整備認証」を自社拠点(高槻サービスセンター、寝屋川営業所)で取得。先進安全機能のエーミング作業に対応できるツールを導入し、法令遵守の体制のもと、カーナビやドライブレコーダー、純正エアロパーツの取り付けまで安全かつ正確に行える体制を確立している。

労働安全衛生法に則した「健康と安全のため」の施工スタイル

トウメイの社員たちが出張作業を行う際の施工スタイルにも、同社の先進的な姿勢が現れている。現場では帽子やゴーグル、ビニール手袋の着用に加え、清潔な作業服と足が疲れにくい靴の着用が徹底されている。

トウメイの社員たちは、帽子、ゴーグル、ビニール手袋を着用して施工作業を行うことが徹底されている

今回の取材では、出張施工に必要なツールが網羅された3段積み重ね式のツールボックスも見せてもらった。ボックス内には、ボディに付着した鉄粉を除去するプロ仕様の専用アイテムをはじめとする各種ツール、拭き上げ用タオル、電動ポリッシャーなどが機能的に収められており、出張先でも効率的かつ最良の施工を行うための準備が万端に整えられていることが窺える。

この徹底したスタイルや機材のシステム化は、顧客の車両保護やマナー向上だけでなく、労働安全衛生法に則して施工スタッフの健康と安全を守るための戦略的な配慮である。

現場施工でスキルを磨く育成スタイルからの脱却

泉社長と品質管理課の森山係長が特に強調していたのが、熟練スタッフの背中を見ながら現場で新人が学ぶという従来の教育スタイルからの「脱却」だ。

品質管理課 係長 森山 晋典 氏のコメント
「お客様の大切なお車で施工経験を積みながらスキルを磨く教育スタイルは、現在も業界の主流ですが、リスクが高く、お客様と施工スタッフの双方に大きな精神的・身体的負担を強いる長年の課題でした。

そこで当センターでは、ご依頼の多い自動車メーカーの最新型車両と純正部品を自社で購入し、新卒や未経験者、さらには熟練スタッフまでもがリスクを恐れずに納得いくまで反復練習を行える環境を整えました」

独自資格制度でスキルアップとモチベーション向上

トウメイでは、膨大な施工台数を高品質に仕上げるため、コーティング施工、用品取付、フィルム貼付の3分野で1~3級の「独自資格制度」を運用。技術や専門知識だけでなく、人間性を高める応対マナーも身につけられる教育体制を構築している。資格取得は給与や昇格にダイレクトに反映されるため、社員のモチベーションにつながるステップアップ構造が明確だ。

この高い施工レベルは外部からも評価されており、2025年1月期の日本マーケティングリサーチ機構の調査において、同社は「ディーラー関係者がおすすめするカーケア企業No.1」など3部門で首位を獲得。全国の顧客からそのクオリティの高さが認められている証明と言える。

また、技術研鑽の場として「トウメイ技術大会」を毎年開催。施工者、審査員、見学者がそれぞれの観点から意見を出し合い、組織全体の技術底上げを図っている。コロナ禍時の2年間はビデオ審査形式だったが、3年振りにリアル実施された2022年開催の「第32回トウメイ技術大会」を当編集部は取材・記事化している。


驚異的な新卒定着率、健全な職場環境が優秀な人財を呼び込む

数多くのカーディテイリング事業者が存在する中で、トウメイは社員の働きやすさと健全な労働環境の構築において、極めて実直な体制づくりを進めている。

同社は一般ユーザー向けにリーガロイヤルホテル店、ピッカーウォッシュ栗東店、カーコーティングスタジオTOMEI、ホテルオークラ神戸店の4店舗を展開。さらに、法人向けの営業所や出張所、サービスセンター拠点を全国40カ所に渡って展開している(2026年7月時点)。

同社が公開する採用募集情報によると、2025年9月期の実績として社員数532名、年間施工台数50万台以上を記録しており、国内屈指の事業規模であることがわかる。1施工10万円などの高単価サービスを、全国500名体制で丁寧かつスピーディーに美しく施工する運営体制は、他社が容易に真似できるものではない。

さらに募集要項を見ると、月平均残業時間が10.7時間、年間休日120日、平均勤続年数6.7年といった、働く側に安心感を与えるクリーンな数字が並ぶ。この優れた職場環境は新卒採用にも顕著に現れており、2025・2026年度の新卒定着率は100%という驚異的な実績を記録しているという。

もともと同社が持っていた「未経験者を大切に育てる丁寧な指導風土」に加え、このトウメイ研修センターが本格稼働したことで、何も分からないまま現場に放り出される不安をソフト・ハードの両面から完全に解消。今後の確実な技術の底上げと人財定着を支える強固なシステムが完成したといえるのではないだろうか。

高品質・労働安全・法令遵守を両立するトウメイの合理的経営

泉社長は、今後の展望として「50~60代になってもプロとして活躍できる場所を作る」という目標を掲げる。埋め込み式リフトの活用による身体的負担の軽減や、ペイントプロテクションフィルム(PPF)などの高付加価値・高単価技術へのシフトにより、年齢や身体的能力の変化に応じた持続可能なキャリアパスを保証している。

近年のカーディテイリング業界では、事業者の規模を問わず、ケミカル類などの販売で利益を伸ばすサプライヤービジネスに注力する動きが目立つ。肝心な施工技術のトレーニングは、導入商材メーカーや販売代理店が主催する研修会に依存するケースが多い。その中にあって、トウメイは「自社の社員がプロとして、高品質な施工を行える平準化」に徹底して投資する経営方針を貫いている。このブレない軸があるからこそ、全国の幅広い法人・個人から絶対的な信頼を獲得できているのだろう。

トウメイの経営スタイルは非常に合理的で、将来性が感じられた。車を美しく仕上げるカーディテイリング・サービスは、今後も需要拡大が見込めるビジネス領域だからこそ、トウメイの取り組みが、カーディテイリング業界全体の社会的地位や労働水準の向上にも大きく寄与していくキッカケになることを期待したい。同社が示す、誠実で戦略的な姿勢は、カーディテイリング事業者のみならず、幅広い自動車アフターマーケット事業者がこれから歩むべき道筋のヒントを示しているように感じた。

カーディテイリング業界全体へ問われる「電子制御装置整備」認証の必要性

今回の取材で、特に浮き彫りになったのは、トウメイの経営スタイルが現代の自動車に不可欠なコンプライアンス対応と深く結びついている点だ。同社は、洗車やボディコーティング施工だけでなく、新型車のバンパーや内装パーツの脱着を伴うカー用品取付も行っているため、電子制御装置整備認証を取得しているのは当然の対応と言える。

だが、カーディテイリング業界全体で見ると、取得している事業者は全国的に見てごくわずかだ。その理由として、電子制御された車両のバンパー脱着やフロントガラス交換などを行わないため、特定整備認証の取得は必要ないと考える経営者が少なくないことが挙げられる。

カメラやセンサーの搭載が増えている新車に対応するケースが多いカーディテイリング事業者は、界面活性剤やコーティング剤の使用可否なども含めて、整備要領書や修理仕様書を確認する必要性が高い。実際に、自動車メーカーの整備要領書や修理仕様書を確認するためには、特定整備認証を取得して地域の自動車整備振興会に加盟し、一般社団法人 日本自動車整備振興会連合会(日整連)提供する整備情報提供システム『FAINES(ファイネス)』を利用するのが現実的と言える。

フロントガラスやバンパーグリルの脱着といった電子制御装置整備を行うことはもちろん、自動車の性能維持においても整備要領書や修理仕様書の確認が求められるカーディテイリング事業者は、特定整備認証が必要であることは明らかだ。

自社に1級や2級自動車整備士が在籍していないため、特定整備認証を取得できない場合は、認証を持つ地域の事業者と連携する選択肢もあるのではないだろうか。法令遵守の体制を整えたカーディテイリング事業者でなければ、顧客からの信頼獲得や人材採用も困難になることは想像に難しくない。今後の自動車アフターマーケット全体の信頼性向上に向けて、業界全体での取り組みが強く望まれる。

《カーケアプラス編集部@金武あずみ》

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