三洋貿易は、海外製電気自動車(EV)の分解部品を手に取って確認できる展示場「Sanyo Solution Gallery」(岐阜県瑞浪市)をリニューアルオープンした。
三洋貿易では米Caresoft社が提供する自動車ベンチマーク用の部品データベースやフルビークルの3Dデータを日本国内向けに展開している。同社はデータだけでなく、テスラや中国OEMのEV車両の部品を手に取って見られる施設として「Sanyo Solution Gallery」を2022年2月にオープン。廃校になった中学校の校舎を再活用した展示場ではフォルクスワーゲンの最新EV『ID.4 CROZZ』や上汽通用五菱汽車社の『宏光 MINI EV』などを分解・展示している。
今回のリニューアルでは、体育館全面と5つの教室に展示スペースを増やし、展示床面積を2.8倍に拡大。分解部品の展示車種を3台から7台へ、展示部品の総数を1万2000点から3万点へと拡充した。また、各車種に搭載されている部品を比較しやすいよう、モーター・インバーターなどのEVパワートレインシステム、バッテリー・空調の温度管理を担うサーマルマネジメントシステム、骨格部品や内外装部材など、部品群ごとにカテゴライズされた展示へ変更した。
展示場内のモニターでは、分解部品を調査しデータベースとして格納する「Iceberg(アイスバーグ)」や、自動車を丸ごと1台を3D CADデータで再現する「Digital Twins(デジタルツインベンチマーキング)」など、米Caresoft社が提供する最新ソリューションも体験できる。また、テスラ『モデル3』や中国メーカーのEVなど完成車も3台用意。学校の敷地内を実際に走行することもできる。
見学は事前予約制(土日祝除く)で初回無料、2回目以降はCaresoftのサービス利用者が優先となる。