ナルネットコミュニケーションズは、CASE/MaaS時代の自動車整備業界の対応についての調査を実施。電動車の故障修理対応不可の整備工場が過半数を超えていることが明らかになった。
調査は9月7日から10月27日までの期間、同社が提携する自動車整備工場を対象にメールまたはFAXで実施。1225の有効回答をまとめた。
まず、ハイブリッド車を含む電動車の故障修理に対応できるかを尋ねたところ、対応可能と答えた工場は約45%にとどまった。半分以上の工場が電動車の故障修理に対応しておらず、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)に限定するとさらに割合は低くなると想定できる。車検・点検にリソースを集中配分する方針の整備工場や、電動化が進む中で新しい技術や知識をどう習得すれば良いかわからないなど、試行錯誤している整備工場の現状が垣間見える結果となった。
また、自動運転車両に必須な各種センサーを調整するエーミング作業については「対応可」が38%、「対応予定」が27%、合計で約65%。未定と答えた整備工場は、「汎用的な測定ツールの販売を待っている」、「技術不足」などを主な理由としている。
次に地球環境に優しい新冷媒「1234yf」については、約47%が「対応予定なし」と回答。ただし、そのうち約77%は外注で対応している。新冷媒「1234yf」を使用するモデルが着々と増加している一方、「HFC134a」など旧冷媒使用車は減少。どこかのタイミングで新冷媒に対応する設備投資が必要となりそうだ。