コーデイングの技術を使って愛車のゴルフVIIのサウンドを向上させたオーナーの永井さん。さらに上のレベルを目指してスピーカーの交換を埼玉県のプロショップである東京車楽で実践。想像以上の高音質を手に入れて充実のオーディオライフを楽しんでいる。■スピーカー交換によって音の滑らかさが格段に進化自らがプロフェッショナルとして手がけているコーディングの技術を利用して、ゴルフの音質を向上させたオーナー。次は東京車楽でスピーカー交換を実施し、更なるレベルアップを狙った。チョイスしたスピーカーは出かけた試聴会で気に入ったビーウィズのリファレンスAM。DIYでスピーカー取り付けは経験したことがあったものの、プロショップでの本格的な取り付けは初めてとあって、完成までにはどんどん期待が膨らんだという。いよいよスピーカー取り付けが完成してショップでの初試聴となった。その時のファーストインプレッションを聞いた。「最初に聴いたときには音の進化にとにかくびっくり。特に音のきめ細かさが断トツにアップしていたんです。純正スピーカーだと印象的にはギザギザとして角のある音だったんですが、スピーカーを交換して聴くと同じ曲でも音が滑らかになっていることがわかりました。まさに生の音に近い心地良いサウンドになっていました」。スピーカー交換時に、もう一つ追加でオーダーしたのはサブウーファーの追加だった。以前からサブウーファーに興味があったというオーナーだったが、シート下に置けるコンパクトサイズのパワードサブウーファーがあることをショップで紹介されて取り付けることを決意。取り付けたところ音のバランスが断然良くなった。「サブウーファーを追加したシステムが完成して聴いてみたところ、期待以上の仕上がりでした。中低域の豊かさも心地良いです。音の細部も繊細で、ますます気持ち良い音になっています。サブウーファーは存在感が出ないようにかなり絞って使っていますが、それでも十分な効果があることが聴くとよくわかりました」。■純正ヘッドの更なる解析も進みハイレゾデータ入力の可能性もコーディングを専門とする自らのショップに戻って、客に対しても音が良くなったデモをしているという。試聴のためにクルマに乗り込むんだ多くの客はあまりに音が良くなっているのでクルマから降りてこなくなるのだとか。ゴルフVIIの純正サウンドしか聴いたことのないユーザーだと、プログラムの変更に加えてスピーカーのグレードアップによる進化は、かなりの驚きだったようだ。システム的にも手軽さを追求したオーナーは、純正の内蔵アンプを使いつつコントロール性を上げるための工夫をショップと相談した。その手法はトゥイーターとミッドバスをフロント/リアの前後チャンネルに振り分けて接続するという方法だ。こうすることで、フロント=トゥイーター、リア=ミッドバスをコントロールできるようになる。その結果、純正ヘッドでフェーダーを前後に振ることで、トゥイーターとミッドバスのレベル調整が可能になるのだ。ごく単純なシステムの工夫なのだが、これだけでもかなりの調整幅が広がり、サウンド調整にも工夫が込められるようになったとか。スピーカー交換を施して音が良くなったのに気を良くしたオーナーはさらにコーディングの技術を使って純正システムを調査しはじめた。そこで見つけたのがハイレゾデータ(サンプリングレート=192kHzまで)の入力も可能なこと。しかしサンプリングレートコンバーターのクオリティが関係しているためか、ハイレゾを入力しても出てくる音はそれに似つかわしい音質では無かった。「入力する音源もいろいろ試したんですが、純正のオーディオに対しては今のところはCDクオリティの入力を使うのがもっとも相性が良さそうですね。このあたりはまだまだ探求していきたいところです。またオプションで光デジタルの出力も用意されているので、外部機器とのデジタル接続の可能性もありそうです。純正ヘッドを生かしたシステムアップをこれからも探っていきます」。 純正ヘッドユニットのプログラム解析が進むとオーディオのシステム的な選択肢も増えることになるかも。今後の調査が楽しみだ。■ボーカルの唇の動きさえも感じ取るリアルで繊細なサウンドを求め続ける純正ヘッドのプログラムの変更に加えて、スピーカーのグレードアップを加えて音質を大幅にアップしたゴルフVII。当初は純正サウンドが気に入らなくてオーディオを聴く気が無くなっていたオーナーだったが、システムアップした今では良い音が聴きたくて、あての無いドライブに出かけることも多くなっている。「自宅が集合住宅なので大きな音でオーディオを聴けない環境もあります。カーオーディオなら周囲に気兼ねなく大きな音で大好きな音楽を楽しむことができますから、たびたびドライブに出かけて大好きな音楽を楽しんでいます」。オーナーのお気に入りは女性ボーカル。好きなアーティストが目の前で歌っている感じが心地良いのだとか。「今も心地良い大人のですが、今後はリップノイズまでを詳細に聴けるような環境を作っていきたいと思ってます。同じアーティストでも、録音ごとにわずかな声色の違いがリアルに感じ取れるような音も目指しています。あくまでもクセを感じさせない原音に忠実な再生を目指して今後もシステムアップをして行きたいと思っています」。今後は予算と相談しつつながら、フロントスピーカーをエンクロージャーに入れてサウンドの違いを体感してみたいとも思っているとか。狙い通りのサウンドを作るためには、どんなシステムアップが効果的なのかをプロショップとも相談して模索中だという。「いつか音の中でおぼれるような感覚を自分のクルマの中で味わってみたいものです」。まだまだオーナーのオーディオライフは始まったばかり、システムアップやチューニングによる音質向上の効果をひとつひとつ味わう楽しい時間がこれからも待っていることだろう。