カーオーディオ製品の取り付け作業における、コツやセオリーの1つ1つを掘り下げて解説している当コーナー。現在は「ドアスピーカー編」と題して、ドアにスピーカーを取り付ける際のノウハウを紹介している。前回から、“デッドニング”をDIYで行おうとするときのポイント解説をスタートさせた。その2回目となる今回は、“制振材”の貼り方について考察していく。さて、ドアの内張りパネルを外せたら次のステップに進んでいこう。次にすべきなのは「ビニールシート剥がし」だ。車種によって状況は異なっているものの、多くの場合ドア内部には、内張りパネル側に雨水等が入り込むのを防ぐためのビニールシートが貼られている。“制振材”を貼ろうとするときにこのビニールシートは邪魔者となるので、まずはこれをキレイに剥がしたい。ところが、この作業はなかなかにやっかいだ。というのも、ビニールシートは大概ブチルゴムで接着されているのだが、これがとにもかくにも取り除きづらい。ドアの鉄板に強力に張り付いていて、ちょっとやそっとでは剥がれてくれないのだ。というわけでこの「ブチル取り」の作業は、“制振材”を貼ること以上の重労働となることもしばしば。心して作業に取りかかろう。まずは大まかに取り除くことから始めよう。“内張り外し”等を使ってそぎ取ったり、ガムテープを使って可能な限り効率よく除去していこう。ある程度を取り除き終えたら続いて、残りカス的なブチルゴムをブレーキクリーナー等を使って取り除いていく。一連の作業において重要なのは、「完全に取り除くこと」だ。そうしないと、“制振材”の定着が甘くなってしまいかねない。後から簡単に“制振材”が剥がれてしまうようでは意味がない。“制振”効果を上げるためには、鉄板を徹底的にクリーニングすることが肝要だ。しつこいくらいに作業を重ねて、ブチルゴム、そして油汚れ等々もキレイに落とし切ろう。そうすることで、“制振材”を貼るためのコンディションが整っていく。今回はここまでとさせていただく。次回もこれに引き続くコツを紹介していく。お楽しみに。