帝国データバンクが人手不足に対する企業の見解を調査したところ、正社員が不足していると回答した企業が45.4%となり、過去最高を更新した。有効求人倍率が43年ぶりの高水準となるなど、労働需給がひっ迫する中、人手不足の深刻化が経済成長を抑制するとの懸念も高まっている。調査結果によると、企業の45.4%で正社員が不足していると回答し、前回の今年1月から1.5ポイント増、前年同期から7.5ポイント増加した。正社員の人手不足感は、2006年5月の調査開始以降、過去最高を更新した。業種別では「情報サービス」が69.7%と7割近くに達し、トップ。「家電・情報機器小売」や「放送」「運輸・倉庫」が6割以上となった。「運輸・倉庫」は前年同期から12.8ポイントアップの60.9%だった。自動車・同部品小売は55.7%となるなど、10業種が5割以上となった。規模別では、「大企業」が51.8%と半数を超えるなど、規模の大きい企業ほど不足感が高く、一段とその傾向が強まっている。加えて大企業における人手不足が中小企業の人材確保に影響を与えている。一方、非正社員での人手不足は29.4%。6カ月前からは0.1ポイント減少したが、1年前からは4.5ポイント増加した。業種別では「飲食店」「電気・ガス・水道・熱供給」「各種商品小売」などで高い。