2026年6月11日(木)、全国石油業共済協同組合連合会(全石連)が主催する『大阪 SSビジネス見本市』がグランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)にて開催された。
同見本市は、毎年6月に全国の主要都市で持ち回り開催される全石連の通常総会と同時に実施され、ガソリンスタンド(SS)事業者向けに関連機器や商材、システム、新規ビジネスなどが紹介される専門展示会となっている。
62社・64ブースが出展
19回目となった今回は、石油元売り3社(コスモ石油マーケティング、ENEOS、出光興産)をはじめ国内タイヤメーカー4社(ブリヂストンタイヤソリューションジャパン、横浜ゴム、トーヨータイヤジャパン、ダンロップタイヤ)のほか、洗車機メーカーやレンタカーFC事業者など62社・64ブースが出展し、近畿圏をはじめ全国各地から多くのSS関連事業者が訪れて約1,500名が来場者した。


今回のSSビジネス見本市では、油外収益、省力化・効率化・DX、レジリエンス(災害・環境対策)の3つの軸を中心に具体的な提案を行う出展が目立った。
高付加価値の洗車ビジネス提案
油外収益の拡大に向けた提案として、まず目を引いたのは洗車ビジネス関連だ。ダイフクプラスモアやエムケー精工は、間口を広げた最新型の門型洗車機を訴求していた。

また、ダイフクプラスモアは、拭き上げの手間を軽減して仕上がりを向上させる純水生成装置やウルトラファインバブル装置をアピールしていた。
一方、エムケー精工は新たな洗車メニューとして、全天候型高濃密ガラス系コーティングや、コーティング施工車向けのメンテナンス洗車を強く訴求していた。

このほか、Fujitakaは時間制セルフ洗車場「Whitepit」のFC加盟をアピールしており、データバンクはセルフ洗車機のサブスクサービス「Wash Pass」を訴求。なるべく人手やシステム開発コストをかけず、効率的に高付加価値な洗車・コーティングメニューを提供しやすい設備やビジネスモデルの提案が行われていた。


他業種・無人ビジネスによる土地活用
SSの敷地内にある遊休地やデッドスペースを活用した“異業種コラボ”の提案も興味深かった。RIZAPが展開する24時間無人ジム「chocoZAP」のFC加盟を訴求。からだ元気治療院が訪問マッサージのFC展開を訴求するなど、SS事業者の新規ビジネスとして積極的な提案が行われていた。

AI・カメラを活用した監視と効率化
SS運営で重要な業務の一つである“給油目視監視”に対して、トキコシステムソリューションズは、AIが危険を検知して自動で給油許可を判断・支援する「AI給油許可システム」をアピールしており、注目を集めていた。

また、AI搭載車番認証システムによって来店した車両のナンバーを瞬時に識別し、常連客の管理や販促への活用を自動化する仕組みをアイ・シー・エヌが訴求していた。

決済・バックオフィスのデジタル化
フロント業務の手間を省くハードウェアの進化も見られた。ステアリテールは、精算機1台で2レーンに対応可能な省コスト端末や、事前決済が可能なスマホ給油システムを出展。

このほか、経理RPA(ソフトウェアロボットによる業務自動化)や、クラウド型のバックオフィスシステムをアピールしていた出展者が数社あり、日報作成や売上管理などの事務作業を効率化して経営状況をリアルタイムで把握できるシステムが提案された。
コミュニケーションの円滑化
現場スタッフ間の連携を強化するツールとして、LINE WORKSが法人・団体向けのビジネスチャットツール「LINE WORKS」の活用を提案していた。同ツールを通じて、声や文字、AI活用で業務連絡などを効率化する事例が紹介されており、新たな連絡手段として関心を集めていた。

BCP(事業継続計画)・災害対応
災害時にSS事業者がライフラインを提供する提案として、デンヨーが緊急用発電機を出品。三相4線式と単相3線式の同時出力が可能なコンパクトかつ軽量設計で、本体下部にエコベースを搭載しており、機外への燃料・オイル漏れを防止できる点も強みとしてアピールされていた。

このほか、エスコが電子ブレーカーを用いた電気基本料金の削減やCO2フリー電気への切り替えの提案を行なっていたり、MIC/ホームネットカーズがSSを拠点としたレンタカーFC加盟提案を行なっている一方で、自社ブランドで展開できるオリジナルレンタカーシステムなども提案されていた。また、給油中の数分間をターゲットにしたマーケティング関連ツールとして、計量器周辺の移動式デジタルサイネージやLEDビジョン、フルカラーLED看板、防爆エリアにも設置できる告知バルーンなど視覚的な販促ツールが多数出品されていた。

