愛媛県伊予市は、1月31日から2月29日まで、自動運転EV『MiCa』(ミカ。エストニアAuve Tech社製)の実証運行を行なう。自動運転技術を活用した持続可能な公共交通サービスの構築と地域活性化が期待されている。
実証運行には、BOLDLY(ボードリー)および地元企業が協力する。またこの取り組みは、国土交通省の補助金を活用する。
伊予市は、高齢化やドライバー不足による公共交通の維持が課題となっている。2022年度に実施された自動運転バス『ARMA』の実証実験は好評で、MiCa実証運行に向けた期待が高まっている。本実証では、障害物回避機能を備えたMiCaを使用し、運行ルートの拡大と通年運行に向けた検証を行なう。なお、四国地方の公道でMiCaが走行するのは、この実証が初めて。
伊予市は、ふるさと納税を活用して事業費を確保し、MiCaの通年運行をめざしている。本実証では、翠小学校から日尾野までの約1.8kmを新たに運行ルートに加え、JR伊予上灘駅との乗り継ぎを考慮したダイヤ設定や特別便の運行を予定している。
植西運送とどるばハイヤー有限会社は、BOLDLYからトレーニングを受け、MiCaの運行業務を担う。BOLDLYは、車両提供や運行管理システム「Dispatcher」の提供を含む、本実証の全体を統括する。また伊予市は、今後の通年運行に向けて、さらなる車両導入を予定している。
本実証は、火・木・土曜日の運行で、乗車定員は7人。乗車方法は自由乗車(事前予約不要)で運賃は無料だ。運行本数は1日5便で、走行距離は片道5.5km。また、LINE公式アカウントを通じて運行状況やダイヤを確認できる。