テスラの気になる点を高品質なカーディテイリングでカバー…IT業界出身者と施工職人がタッグを組む「MARSCREW」 | CAR CARE PLUS

テスラの気になる点を高品質なカーディテイリングでカバー…IT業界出身者と施工職人がタッグを組む「MARSCREW」

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テスラの気になる点を高品質なカーディテイリングでカバー…IT業界出身者と施工職人がタッグを組む「MARSCREW」
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輸入EVとして、日本で知名度が高いクルマといえば、テスラだろう。都内でテスラ「モデル3」や「モデルY」を見かける機会は多くあり、一定の人気を獲得している。そのテスラ車に特化したボディコーティングやカーフィルム施工などを提供する株式会社MARSCREW(マーズクルー/埼玉県川口市・前園修蔵代表取締役)が2022年5月に設立された。なぜテスラ車に特化したサービスを提供するに至ったのか、設立背景やこだわり、施工体制などについて、同社の前園修蔵代表取締役に話を聞いた。

テスラ好きが立ち上げた会社

代表の前園氏は、Apple Japan合同会社に10年務めたIT業界出身で、テスラ社のイーロン・マスクCEOの考え方や、EVであるテスラ車に魅力を感じてモデル3を購入。以前より親交の深かったカーコーティング専門店にIT部門を手伝って欲しいとの依頼を受けたことがきっかけで自身もカーディテイリングサービスに興味を持つ。いちテスラオーナーとして、様々なボディコーティングやカーフィルム施工などをモデル3に施すうちに、テスラ車に特化したサービス提供での起業を考えるようになっていく。

ちょうどその頃、ドイツでデザイン制作を行っていた、Apple Japan時代の同僚の平大路氏が帰国。平大路氏はモデルYのオーナーだったこともあり、テスラに特化したビジネスで起業を考えていた前園氏と意気投合。前園氏は代表取締役となり経営管理やサービス企画開発などを行い、平大路氏はブランディングデザイン全般を担う取締役として、株式会社MARSCREWを起業するに至った。

テスラの “ 気になる点 ” に着目

前園氏は、テスラ車が排気ガスを出さずに静かに走る環境に優しいEVである点を高く評価する一方で、所有したことでみえてきた “ 気になる点 ” に着目した。

「テスラ車は瞬間的な加速力だったり、走るガジェットとして魅力的です。ですがカバーしなくてはいけないポイントにも気がつきました。グリルがない曲線的な顔つきがテスラ車の特徴ですが、グリルがないことで走行中に虫がつきやすく虫汚れが目立ったり、加速力も相まって飛び石被害も受けやすい傾向があります。全面ガラスのパノラマルーフも特徴で開放感がありますが、日差しが強い日は車内が暑くなる。日焼け防止のために帽子を被って運転する女性ドライバーもいます」と話す。テスラ好きだからこそ、テスラ車の気になる点をカバーできる高品質なサービスを提供すれば、ビジネスとして成り立つと前園氏は考えた。

クルマ磨きのベテラン職人とタッグを組む

これまでIT畑で、カーディテイリング業界に知り合いがいない前園氏は、クルマ磨きの実績が豊富で施工技術が高い職人を探してパートナーシップを組み、オリジナルメニュー開発と施工に注力している。

例えば人気メニューのガラス系ボディコーティング「SHIELD COATING」は、テスラ車の塗装の状態に適したコンパウンド、ポリッシャー、バフを組み合わせて下地処理を行い、オリジナル開発したコーティング剤(完全無機高分子シリカ被膜を形成する多層型プレミアムガラスコーティング)を熟練の職人が施工している。

仕上がったクルマは、テスラオーナー目線で前園氏が厳しくチェック。クオリティの高さに強くこだわり、前園氏が納得できなかったときは採算度外視で再施工するほどの徹底ぶり。

テスラ車のソリッドブラックはキズやシミが目立ちやすいため磨き難易度が高い。過去には施工職人と前園氏の考えが合わずにパートナーシップを解消したケースもあったという。現在は、クルマ磨き40年の実績がある60代のベテラン職人を中心とした複数名で高品質な施工を実現。その高い品質がテスラオーナーたちの間でSNS発信などを通じて広まり、いまでは北海道や岡山県から、埼玉県川口市まで自走して施工を依頼する顧客もいるほどで、1ヶ月先の予約が埋まっている状態だという。

パノラマルーフを1枚貼りで施工

テスラ車の特徴であるパノラマルーフへのカーフィルム施工にも、強いこだわがりがある。暑さ対策としてパノラマルーフのカーフィルム施工はニーズが高いのだが、前園氏は “ 2枚貼り施工 ” を良しとしない。

「カーフィルムメーカーのほとんどが横幅1,080mmの規格に統一されているのですが、モデルYのパノラマルーフは横幅が1,100mm以上あり、1枚ではフィルム幅が足りないため2枚貼りで覆う施工をよく見かけます。ですがこれだと中央に繋ぎ目が入って、それがキラキラと光ってカッコ悪い。

それを解決するために当社は、1枚で覆える1,220mm幅のフィルムをメーカーと共同開発しました。また1枚貼りはフィルムの扱いが難しく一人で施工すると折り目がはいるなどトラブルが発生しやすいので、当社では複数名で丁寧に施工しています」と前園氏は話す。この1枚貼り施工がテスラオーナーの間で好評となり、他のプロショップで2枚貼り施工したものを1枚貼りに変えてほしいという依頼が多くあるという。

ボディコーティングやカーフィルム施工だけでなく、飛び石被害対策のプロテクションフィルムや、カラーチェンジ目的のラッピング施工のほか、テスラ車以外でも使えるオリジナル開発の簡易コーティング剤も販売。このほか、出張ルームクリーニングやロードサービス、電欠レスキュー、テスラレンタカーもある。さらに、テスラ車専用のドライブミュージックとして、音楽ストリーミングサービス「Spotify」でプレイリストを公開したり、オリジナルのカーフレグランスも提供中。前園氏は、今後もテスラオーナーの快適性向上のためにサービスをアップデートし続ける考えがある。

カーディテイリング事業者は一人親方が多い傾向だが、前園氏のように施工は熟練のプロに任せ、サービス企画開発やクオリティチェック、SNS活用のPR、ブランディングデザインなどは別チームで行う体制は合理的。またオーナー目線で気になった特定車種の気になる点をカバーする高品質なサービス提供に注力する点もポイントだろう。MARSCREWのビジネススタイルは、カーディテイリング事業者の経営体制として興味深く、同社の今後の事業展開に注目したい。

《カーケアプラス編集部@金武あずみ》

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