補助金上限額で設置OK、送迎バス置き去り防止策をアルパインとテクノクラフトが提案 | CAR CARE PLUS

補助金上限額で設置OK、送迎バス置き去り防止策をアルパインとテクノクラフトが提案

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7月にローンチする置き去り防止安全装置(自動検知システム機能)
  • 7月にローンチする置き去り防止安全装置(自動検知システム機能)
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幼稚園 ・保育園の送迎用バスでの園児置き去り事故が相次いで発生し、4月1日からの「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置」設置義務化によって、設置に対し1台あたり上限額17万5000円の補助金給付が始まった。

こうした安全装置設置義務化や補助金給付の動きに合わせ、保育システム「コミュなび」や保育園児送迎添乗アプリ「バスなび」などを手がけるテクノクラフト(新潟市)と、乗降時確認式の安全装置などを手がけるアルプスアルパインが連携し、さらなる置き去り防止策に打って出た。

「コミュなび」は、全国900施設以上の保育園・幼稚園・認定こども園などで採用されているクラウドサービスで、そのなかの送迎バス運行管理システム「バスなび」と、アルプスアルパイン製「乗降時確認式の安全装置」やセンサー技術を連携させ、新たな「置き去り防止安全装置(自動検知システム機能)」を7月にローンチ。4月25日から事前受付がスタートした。

今回の連携で、異常時には園などの施設以外にも職員のスマートフォンに通知が行き、安全時にも保護者へ安全確認完了メールが通知されるシステムが実現する。

◆乗降時確認式に対応、車内から大音量発信

7月からローンチするテクノクラフトとアルプスアルパインの「送迎バスの置き去り防止システム」は、国土交通省2022年12月「送迎用バスの置き去り防止安全装置ガイドライン」の「乗降時確認式」に対応し、キースイッチ(イグニッションキー)をオフにすると、車内点検メッセージが流れて通知。車内点検の見落としを防止してくれる。

また車内点検後、本体の「たすけてボタン」を長押しすると待機モードに設定され、取り残された子などがこのモード状態で「たすけてボタン」を押すと、救助を求めるメッセージが車外に大音量で発信される。さらに運転席のスイッチで園児の乗降を周囲にアナウンスし、危険が潜む乗車・降車中も周囲に注意を発信してくれる。

◆人体検知センサーで検知、GNSSで位置確認

今回の「送迎バスの置き去り防止システム」は、アルプスアルパインの人体検知 PCRセンサーを採用し、スイッチなどのマニュアルな操作がいらない点が特長。こうした人体検知センサーにより、エンジン停止の15分後に車内で人を検知したときは、非常事態をWeb・メールで通知する。

また、エンジン停止15分後に異常検知がなくても、そこから15分間検知システムが連続作動してくれるほか、人体検知センサーは、対象となる人が眠っている状態でも検知できる点も特長のひとつ。

さらに、GPS や Galileo などのマルチGNSS(全球測位衛星システム)で測位した位置情報をクラウドサーバーへと送るGNSSトラッカーを採用。確実で安定した車両データの送信を実現。対応電源は12V・24Vで、「小型から大型まで幅広い車種に対応する」という。

料金体系についてテクノクラフトの栂坂昌業代表取締役は、「車載システム機材費用は17万5000円ほどで、月額利用料金は3685円から」という。補助金上限額ほどでスタートできるというわけか。

◆補助金用見積の作成などもサポート

そして実際の登園時の利用・運用イメージはこうだ。まず、運転手は「バスなび」添乗アプリを起動し、コースなどを選択し運行へ。各バス停で園児を乗車させるさいに「バスなび」添乗アプリの乗車リストから「乗車の点呼」をチェックする。

園に戻ってきたら、園児を降車させるさいに「バスなび」添乗アプリの乗車リストから「降車の点呼」をチェック。「バスなび」添乗アプリを閉じ、エンジンを停止すると車内点検メッセージが流れる。

運転手は、車内の見回り・清掃・消毒を行い、後方にある「たすけてぼたん」を長押しして待機モードに切り替える。

子どもたちが園内に入ると、職員や管理者は園内PCで「バスなび」管理画面の乗車リストを開き、乗降車にチェックが入っているかを確認。異状がない場合は、今日の運行が問題なく終了したことが保護者へ通知される。

また、異常発生時は、園内の端末に異常を表示。また通知設定することで、指定の先生・保護者のスマートフォンにも通知してくれる。

テクノクラフト栂坂 代表は、「安全装置設置義務化と補助金給付開始のタイミングで、『コミュなび』未導入の施設にも、新たに『送迎バスの置き去り防止システム』をすすめていきたい。補助金用見積の作成などもサポートしていく」と伝えていた。

《編集部》

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