日本自動車殿堂は11月8日、2022年の殿堂入りとして、山羽虎夫氏、中村健也氏、増田忠氏、篠塚建次郎氏の4名を発表した。
殿堂者は、1)技術分野:日本独自の自動車技術開発に尽力した人、2)産業分野:日本の自動車および日本自動車産業の基盤を開拓した人、3)学術分野:日本の自動車工学・学術に貢献した人、4)社会分野:日本の自動車社会の発展に貢献した人という4つの基準の分野から選定される。
山羽虎夫氏は20世紀初頭にあって自動車とその動力源に高い関心を持ち、日本初の蒸気自動車を製作。その後の自動車国産化、さらには自動車大国日本の端緒を切り開いた。
中村健也氏は生産設備を開発して量産体制を構築。トヨタの初代主査として純国産乗用車『クラウン』の開発を指揮するとともに、主力車種の開発を担当し、その後に続く主査制度を確立した。
増田忠氏は住江製作所の軽自動車『フライング・フェザー』の開発に携わり、国産初の御料車である日産『プリンス・ロイヤル』の開発を主導。その後も数々の新技術に挑戦するとともに、日産初の前輪駆動車『チェリー』の開発を手がけ、その後の大衆車の基盤技術を確立した。
篠塚建次郎氏はパリ・ダカール・ラリー(1997年)と世界ラリー選手権(WRC・1991年)で日本人ドライバーとして初の総合優勝を達成した。ラリー競技への認知度を高めるとともに、セネガルに小学校校舎を寄贈するなど、アフリカでの教育環境向上に尽力。社会貢献活動も積極的に進めてきた。