トヨタモビリティ基金(TMF)とJA共済連は、薄暮時間帯・夜間の交通事故削減に向けてドライバーからの服装の見えやすさを診断できるソフトウェア「見えチェック」を開発し、啓発活動を開始する。
交通死亡事故は17時台~19時台に最も多く発生しており、薄暮時間帯の「自動車対歩行者」事故の時間当たりの死亡事故件数は、昼間と比べて約3.6倍。また、ドライバーから歩行者を視認できることが事故防止に重要であるにもかかわらず、実際に対策をしている歩行者の割合は少ないという実態がある。
今回、岩崎電気の「光環境評価システム QUAPIX(クオピクス)」の技術を応用し、自身の服装がドライバーからどのように見えるかをシミュレーション、服装の見えやすさを診断できるソフトウェア「見えチェック」を開発した。
見えチェックは、昼間・薄暮・夜間の時間帯および、「明るい服装なら見える」とされる約38m先と「反射材着用なら見える」とされる約57m先、複数のシーンでドライバーから自身の姿がどのように見えるのかシミュレーション。服装の見えやすさをA~Cの3段階で診断し、対策アドバイスを記載した「診断表」を提供する。少しでも明るい服装を心がけたり、反射材を着用するなどの行動につながるきっかけとなることが期待される。
TMFとJA共済連は、トヨタ博物館主催「クラシックカー・フェスティバル」や全日本交通安全協会主催「反射材フェア2022」での出展、JA共済連が実施するドライビングシミュレーター搭載車両「きずな号」による全国展開をはじめ、本ソフトウェアを活用した啓発活動を開始する。