“あの時”を思い出すネオクラ・セダンはオヤジの青春~ネオクラオーナーズミーティング~ | CAR CARE PLUS

“あの時”を思い出すネオクラ・セダンはオヤジの青春~ネオクラオーナーズミーティング~

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“あの時”を思い出すネオクラ・セダンはオヤジの青春~ネオクラオーナーズミーティング~
  • “あの時”を思い出すネオクラ・セダンはオヤジの青春~ネオクラオーナーズミーティング~
  • ホンダ レジェンド
  • トヨタ マークll
  • 三菱 ギャラン
  • 日産 サニー
  • インフィニティ Q45
  • 日産 グロリア
  • トヨタ セルシオ

ちょっと古いクルマであるネオクラ(ネオクラシック)と呼ばれるカテゴリーの車両が人気を集めている。クルマやバイクなどに加えて、ホイールなどのアフターパーツの世界でもネオクラの指向はブームになっている。

ネオクラの魅力はその個性だろう。ちょっと古いクルマには独特の味があり、現代のクルマには無い強いクセのようなものが備わっているケースが多いのだ。中でも、近年は国産車ではほぼ絶滅状態に陥ってるセダンは大注目のカテゴリーだろう。かつてはクルマ=セダンだった時代もあったのだが、2BOXやミニバン、SUVに主役を奪われていき、現在ではむしろ少数派の存在になっている。

しかしネオクラの人気車種が数多く存在する'80年代~'90年代はまだまだセダンが元気だった時代。それだけに注目車種も数多い。「ネオクラオーナーズミーティング」が5月29日、水ヶ塚公園駐車場(静岡県裾野市)で開催された。会場を見渡してもセダンは数多く来場しているのが見かけられ、あらためてその魅力を再認識した来場者もいたのだった。

まずはセダンの王道と言えばトヨタ クラウン、そして日産セドリック/グロリアだろう。クラウンはトヨタの歴史を代表する車種と言っても過言ではない。1955年に初代モデルが登場して以来、長きにわたってトヨタのフラッグシップモデルとして君臨してきたモデル。'80年代には「いつかはクラウン」のキャッチコピーも用いられるほどユーザー憧れの高級車だったことはオールドファンなら誰もが知っているだろう。グレードではロイヤルサルーンを筆頭に、タクシー車両までさまざまなラインアップを揃えてきた。さらには長年のモデル変遷があり、時代ごとに装備や外装デザインを大きく変えてきた。例えばイベント参加車両の中にはベンチシート/コラムシフトのグレードも登場、さらに今ではクラシカルな趣のフェンダーミラー車も来場するなど、幅広いグレード&仕様にファンがいることを思わせる内容となった。

一方、日産のセダンで長きにわたってフラッグシップとして君臨したセドリック/グロリア。こちらも'90年代はY31、Y32、Y33などのモデル群が人気を博していた。セド/グロの仕様の違いはもちろん、年式やカラーリング、装備などで多くのバリエーションを備えているため、レアなカラーリングや仕様を楽しんでいるユーザーも多いようだ。クラウン同様に'50年代から長きにわたって販売されていただけに時代ごとのモデルの進化も楽しめる。

さらに、'80年代後期になるとクラウン、セド/グロを超える、超高級指向のセダンが登場する。それがトヨタ セルシオ、日産インフィニティQ45だった。贅を尽くした仕様、装備は今でも十分通用する充実ぶり。高品質な乗り味、以外にスポーティな走り、耐久性の高さなど、すべての面で高いレベルの性能を誇った高級車だけに、今乗っていても満足度が高いのだ。当時の高級志向を肌で感じながらドライブできるのも、当時の超高級セダンの魅力だろう。

中型クラスでは'80年代後半にはトヨタではマークII、チェイサー、クレスタの3兄弟がしのぎを削る時代があった。同型車種でここまでのバリエーションを備えていたのは他の時代を見ても希有だろう。セダンが隆盛を誇っていた時代だけに、装備の高級化や高性能エンジンの搭載など、時代を先取りする開発が込められた。サンルーフの装備やツートーンカラーなど、ユーザー憧れの装備が次々と高級セダンに投入されていった時代でもあった。そんな空気をそのまま感じて乗れるのもネオクラの良いところなのかも知れない。

さらに、セダンは中小型車にも数多く存在していた。代表モデルはトヨタはカローラ、日産にはサニーがあった。'80年代のサニーはとにかく角張ったデザインが特徴でもあった。1985年に登場したB12型は中でも直線を多用したボディデザインで、現代のクルマには無いボクシーなフォルムを持ち、ネオクラらしいちょい古のイメージを強く感じさせる車種と言えるだろう。

もちろんトヨタ、日産以外もセダンを積極的に開発していたので、ネオクラに相当する車種は他メーカーにも数多い。ホンダならレジェンド、三菱ではギャランがそれに相当する。ネオクラの中でもレアな車種を狙うならちょっと変化球のメーカーから選んでみるのも良いだろう。ここにもお宝が眠っているはずだ。

多くのセダンが製造終了に追い込まれている現代だからこそ、セダンが元気だった時代の車両を楽しむネオクラは注目を集めている。今一度クルマの王道であるセダンの魅力を感じてみてはどうだろう。

《土田康弘》

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