4月28日は洗車の日。これは自動車用品小売業協会(APARA)が掲げるキャンペーンだ。東京オートサロン2022の会場では、APARAとそのパートナーである業界団体合同のプレスカンファレンスが行われた。
APARAによれば、コロナの影響で自家用車での移動や旅行が見直され、ステイホームによって自宅で洗車をする人も増えているという。「洗車の日」の取り組みはすでに14年にものぼるが、オートサロンの会場でも「洗車」の意味や役割をアピールしていた。
よく言われるのは、洗車や洗車機の拭き上げを行うと車の傷や細かいトラブルなどが見つかるので、広い意味で整備・メンテナンス作業になるメリットだ。自分で行うことで車に対する愛着も変わってくるだろう。じつは洗車の効果はそれだけではない。
わかりやすいのはカメラだ。現在の車はカメラを複数搭載していることが珍しくない。電子の目たるカメラが汚れていると、モニター画面が見えづらくなったり、ADAS機能のような安全装備の誤作動に直結する。つまり、先進安全機能を搭載した車は、洗車するだけで故障が直る可能性がある。これは極端な言い方だが、汚れでセンサーの感度が落ちたり、機能しなくなる可能性はある。
また、冬場に道路に散布される凍結防止剤は放置すると錆の原因になるとも言われている。オフロード走行では泥が足回りなどの可動部分の動きを悪くしたり、モーメントを変える可能性もある。ラリーやダートラなどの土系競技では、タイヤハウスやストラット、ホイールの泥や石がセメントのように固まり、単純にウェイトになっていることもある。
汚くても車の性能や走りには関係ないと思いがちだが、洗車も日常メンテナンスとして注意したい。