4月29日、日光周辺においてヒストリックカーを中心としたツーリング、“奥日光ツツジツーリング”が開催された。主催は奥日光ツツジツーリング実行委員会。新緑の季節となる4月は多くのヒストリックカーイベントが開催され、それは栃木県も同様だ。しかし、コロナ禍の中、昨年に引き続き今年もイベント中止が相次いだことは現状を考えると致し方ないところではある。しかし、何か方策はないかと有志たちによる議論とともに、多くのドクターのアドバイスを受けながら開催方法を模索。その結果、来場時の体温測定、マスク着用、手の消毒などの感染防止策を徹底するとともに、食事などもパーティなどではなく、お弁当を配布することで、適宜対応するなどで、出来る限り密にならないような施策を打つことで開催に至った。運営・協力として、毎月第4日曜日に宇都宮ろまんちっく村(栃木県宇都宮市)にて宇都宮周辺のクルマ好きが集うFree Motor Meeting(FMM)のメンバーや、アドバンスポーツクラブ栃木がボランティアで参加。また、過去様々なヒストリックカーイベント等の実績があり、また、栃木県周辺において、自動車文化を通じ社会貢献をめざすマロニエオートストーリーフォーラム(MASF)も協力体制を敷いた。当日は早朝からしっとりとした雨に包まれていた。それでも朝8時の集合時間にはおよそ50台の参加車両が勢ぞろい。残念ながら雨のため戦前車は見られず、また、何人かは新しいクルマに乗り換えての参加だったが、それでも1950年代のMG『ZA』やMG『A』などから、80年代から90年代のヤングタイマーと呼ばれる、『クーペフィアット』、アルファロメオ『166』、ランチア『デルタインテグラーレ』などが参加。大いに会場を沸かせてくれていた。9時半に参加車は110kmほどのツーリングにスタート。残念ながら雨は強まるばかりなうえに、霧降高原辺りはその名の通り、濃い霧に包まれてしまい、濃いミルク色の中を多くのクルマ達はヘッドライトを点灯して走行。その中で最も異彩を放っていたのはシトロエン『SM』だろう。アメリカ仕様の丸形4灯ではあったが、イエローバルブを光らせて霧の中からするっと現れるさまは幻想的ですらあった。今回参加したある人は、「天気は雨模様で霧も凄かったのだが、新緑が雨に濡れて艶っぽく、また、雨ということもあり安全運転で景色も楽しめた」。「新緑や苔むしている風景などを見ることが出来、それがすごく綺麗で、この季節ならでは」。「天気は残念だったが幻想的な霧の中を走ることはそうそうないので、良かったと思う。また、見知った顔を見るとホッとする。来たるべきコロナ明けに対しての希望が少し見える感じがした」などのコメントがあり、多くの人たちが、雨にも関わらず、仲間とともにクルマを走らせる歓びを感じていたようだ。主催者の一人も、「愉しんでもらえてとても嬉しい。苦労して開催した甲斐があった」とコメントしていた。参加者たちは日光のレストランにゴールした後、お弁当を受け取りそこで食べたり、あるいは持ち帰るなど、コロナ対策を踏まえ、現状を判断しながら自らの責任で対応していたのが印象的であった。
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