最近のクルマと「フロントガラス」の関係 … 補修・交換後のトラブルを防ぐために | CAR CARE PLUS

最近のクルマと「フロントガラス」の関係 … 補修・交換後のトラブルを防ぐために

特集記事 コラム
最近のクルマ(ASV)のフロントガラスには、単眼カメラやステレオカメラが装着されている
  • 最近のクルマ(ASV)のフロントガラスには、単眼カメラやステレオカメラが装着されている
  • フロントガラスのキズ・ヒビの放置は絶対NG
  • フロントガラスのキズ・ヒビの種類
  • ASVとは?
  • ASVのフロントガラス交換・補修後の「エーミング作業」を行えるショップは少ない?
  • 公平かつ中立的な第三者検査機関として知られるテュフ ラインランド
  • ダックスの直営5店舗(米子店本社・大田店東京本社・岡山西店・横浜北店・相模原店)が、国内で初めて『ガラスリペアショップ認証』を取得
  • 有限会社三州安全硝子(宮崎県都城市・稲元太一代表取締役)が、九州地方で初めて『ガラスリペアショップ認証』を取得
カーオーナーを悩ませるトラブルといえば、タイヤのパンクやキー閉じ込み、バッテリー上がりなど多岐にわたる。

中でも特に厄介なのは、飛び石などによるフロントガラスの損傷。日頃から愛車をしっかり点検し、安全運転を心がけていても避けられないからこそ、キズやヒビ割れを見つけたときのショックは大きい…。

キズやヒビが小さいと「この程度なら、このままで大丈夫だろう…」と、思いたくもなるが放置は絶対NG。放置し続けると、走行中の振動などでヒビが広がる可能性がある。霧や雨水が入り込んだり、炎天下や雪といった温度差も悪影響を及ぼす場合があると言われている。また、キズやヒビがドライバーの視野を妨げる位置にあると「車検は通らない」ことを覚えておこう。



◆キズやヒビを見つけたら… 

愛車のフロントガラスにキズやヒビを見つけたら、損傷が小さくてもそのまま放置せず、対処することを考えよう。

このとき、大手カー用品店やネットショップで「ガラスリペアキット」などを入手し、DIYで対処するのもひとつだ。とはいえ、クルマは人の命を乗せて走るもの。安全性を考えて、ぜひプロショップ(フロントガラス補修&交換専門店・自動車修理工場・ディーラーなど)に相談してほしい。


◆損傷レベルが軽度なら「補修」できる!

フロントガラスの損傷レベルによって「補修」か「交換」のどちらかを選択することになる。

補修は、キズの内部に透明の特殊樹脂(レンジ)をピンポイントで注入。その樹脂を光や紫外線で固めることで、見た目を整えキズの進行を防ぐ。完全に元通りに直せるわけではなく「直ったように見える」状態にするもので、ウインドウリペアとも言われる。作業時間は1~2時間程度で、価格は損傷レベルによって異なるが、交換よりも安価に抑えられる。

ただし、すべてのキズやヒビを補修できるわけではない。軽度なもの(ブルズアイブレーク)、高度な補修技術が必要なもの(スターブレイク)など、キズやヒビの種類はさまざまなので、補修可能な範囲はプロショップの判断になる。

フロントガラスのキズ・ヒビの種類


◆新型車の「フロントガラス」には…

最近のクルマといえば、キーワードは「自動運転&安全運転支援技術」だろう。新型車には、自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)やふらつき警報、車線逸脱防止支援システムなど、先進技術を利用した安全運転支援機能が搭載されており、このようなクルマをASV(先進安全自動車)と呼ぶ。



ここで重要なのは、ASVの高度な機能を正常に稼働させるために、フロントガラスに単眼カメラやステレオカメラなどが装着されていること。また、バンパーにはレーダーセンサー(コーナーセンサー)、エンブレムにはミリ波レーダーなども組み込まれている。つまり、ASVのフロントガラス補修や交換をはじめ、バンパーやエンブレム部分を取り外すような作業は、ASVの高度な安全運転支援機能に悪影響を与え、誤動作につながる可能性があるのだ。

最近のクルマ(ASV)のフロントガラスには、単眼カメラやステレオカメラが装着されている


◆ASVのフロントガラス交換・補修後に必要な「作業」とは?

ASVの先進安全運転支援システムが、正しく動作するように点検・調整することを「エーミング(キャリブレーション)」というが、長年フロントガラスの補修や交換、自動車整備・修理(鈑金塗装)などを行っていれば、できるという作業ではない。

この作業を正しく行うには、専門知識、広いスペースの確保、専用機器の導入が必要となり、作業環境と体制を整えるのに時間とコストがかかる。それゆえに、エーミング作業をしっかり行えるプロショップは、全国的にみて、まだ少ないのが現状だ。

ASVのフロントガラス交換・補修後の「エーミング作業」を行えるショップは少ない?


◆TUV「ガラスリペアショップ認証」取得店という選択肢
 ※本記事内容はすべて執筆時点(2019年10月23日)のものです。

どのようなプロショップなら、安心してASVのフロントガラス補修・交換をお願いできるのか。ここでは選択肢の一つとして、TUV「ガラスリペアショップ認証」取得店を紹介したい。

公平かつ中立的な第三者検査機関として知られるテュフ ラインランド ジャパン(TUV)は、フロントガラスの補修・交換サービスで年間50,000件以上の施工実績を持つダックス株式会社(ダックス)の知見や、日本の市場をふまえながら、補修・交換後のエーミング作業もしっかり行える「安心・安全な自動車ガラスリペアショップ」の要件をまとめた『ガラスリペアショップ認証』監査制度を策定した。

公平かつ中立的な第三者検査機関として知られるテュフ ラインランド
ダックスの直営5店舗(米子店本社・大田店東京本社・岡山西店・横浜北店・相模原店)が、国内で初めて『ガラスリペアショップ認証』を取得

ダックスの直営5店舗(米子店本社・大田店東京本社・岡山西店・横浜北店・相模原店)が、国内で初めて『ガラスリペアショップ認証』を取得。続いて、有限会社三州安全硝子(宮崎県都城市・稲元太一代表取締役)が、九州地方で初めて取得した。

有限会社三州安全硝子(宮崎県都城市・稲元太一代表取締役)が、九州地方で初めて『ガラスリペアショップ認証』を取得

そして本年10月16日、株式会社安全ガラス山口(山口県山口市・熊谷淳一代表取締役)の本店工場が、山口県で初取得したことで、ガラスリペアショップ認証店は7店舗となった。

本年10月16日、株式会社安全ガラス山口(山口県山口市・熊谷淳一代表取締役)の 本店工場が、山口県で初めて「ガラスリペアショップ認証」を取得
安全ガラス山口は、ASVのフロントガラス補修・交換が可能
安全ガラス山口のように「エーミング作業」を行えるプロショップはまだ少ない

ASVが愛車のオーナーで、フロントガラスの補修や交換が必要になったら、まず普段からお願いしている自動車修理工場やディーラーなどに「エーミング作業はできますか?」と聞いてみてほしい。そのうえで『ガラスリペアショップ認証』取得店という選択肢も検討してみてはどうだろうか。


※本記事内容はすべて執筆時点(2019年10月23日)のものです。
《カーケアプラス編集部@金武あずみ》

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