カッコ良い愛車を見てもらいたい。いつの時代も変わらないクルマ好きオーナーの想いの1つだ。そして、愛車のお披露目というと、かつては深夜の高速道路のPAといった溜まり場か専門誌の投稿欄ぐらいだったが、今ではオーナー1人1人がスマートフォンで撮影し、SNSを通じて世界に発信できる。そんな時代だからこそ、自分で愛車を撮る際にもこだわりたい。ロケーションや機材などにこだわると際限はないが、今はスマホカメラも高性能なため、ちょっとした細かいポイントに気を配るだけで、グッと“映える”写真を撮影できるのだ。◆ディテールへのこだわりで愛車を演出ディテールの代表例がナンバープレートだ。雑誌でもウェブでも、個人を特定しづらくすることなどを理由に隠すことが多く、近年では画像上のプレートを検出して塗りつぶしたり画像合成できる専用アプリも普及。だが、撮影後の後処理はどうしても不自然になりがちだ。そこでオススメなのが、物理的にプレートを隠すアイテム。福岡市にあるフィルム・ラッピングの専門店・貼りアップが提供する「ナンバープレートオリジナルカバー」は、ボルトや封印の位置も踏まえた専用サイズにカットされており、簡単にプレートを隠せ、インクジェット印刷した吸着シートにラミネート加工が施されているので水洗いも可能。写真共有型SNS「インスタグラム」の流行なども背景に、個人ユーザーから自動車を扱うプロショップまで、幅広いオーダーが舞い込んでいるそうだ。プレートを隠すアイテムとしては、雑貨店などで見かける海外のライセンスプレートを模した商品などもあるが、日本のナンバープレートのサイズに合わないことも多く、特に封印があるリア周りは接着も不安定。さらに、デザイン制作も得意とする同社にはオリジナルデザインの相談もできるため、オシャレに愛車を発信したい個人ユーザーはもちろん、クルマの撮影機会が多い中古車販売店などのプロも、自社のロゴやブランド名を入れ込むことで、撮りたい時にサッと隠すと同時に自分・自社の個性もアピールできるのだ。さらに、よりディテールにこだわるならばホイールやステアリングなどの可動部に気を配ってみるのも良いだろう。ホイールを見せたい時はセンターキャップのエンブレムの天地の向きを揃え、車内を撮る際も、特に意図がない限りはステアリングを標準位置にし、充電器などのコード類や飲みかけのペットボトルなども映らないようにしたい。外観撮影時のステアリングは、クルマのシルエットを見せたい場合は真っ直ぐに、動きを出したい場合はあえて切ってみたりと、変化をつけてみるのもアリだ。全体で見れば些細なポイントだが、「神は細部に宿る」という格言通り、ディテールにこだわることで全体の雰囲気をブラッシュアップでき、よりクオリティの高い1枚を追求できるのだ。◆ナンバープレートから個人情報は分からない?実は現在、ナンバープレートのみでは原則、個人情報を取得できなくなっている。個人情報保護の観点から2007年に登録事項等証明書の請求方法が変更され、例外を除き、ナンバープレートの情報に加えて車台番号と正当な請求理由が必要に。そのため、元々その車両・ナンバーを知っている人が写真の車両と同一ということを判別する以外は、写真から個人を特定するのは難しくなっている。それもあって一部のクルマ好きの間では、希望ナンバーを取得できる4桁の一連指定番号に車名や型式、年式、排気量などそのクルマに関連する固有の数字を当てがう人もいて、撮影の際でもあえて隠さないケースも。とはいえ、どこまで拡散するかわからないSNSなどでは極力個人の識別につながる情報を隠したいという人も少なくないだろう。そもそも日本のナンバープレートはどこか野暮ったい印象も。ただ隠すのではなく、よりカッコよく愛車を映してくれる「カバー」は、愛車の撮影を一層楽しくしてくれるハズだ。もちろん、撮影の際は周囲の環境・状況に細心の注意もお忘れないように。
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