自動ブレーキに代表される先進安全技術が急速に普及しつつあり、自動車ユーザーの安全や安心に対する意識や考え方にも変化が起きているようだ。愛車への「ドライブレコーダー」の装着もそのひとつで、万が一の事故の際など、記録された映像が証拠となり「自分が悪くないこと」を証明するのと同時に、ドライバー心理にも余裕ができ、安全な運転を実践するきっかけになるようだ。ドライブレコーダーの売上台数は、直近の2016年の調査によれば、前年比29%増の79万台。大型バスの転落事故や高齢者による自動車事故などの報道を受け、万が一の備えとして注目を集め、年間販売台数は3年前(2013年)と比べて約3倍にも拡大した。正に右肩上がりといえる実績だ。ところが、これが普及率ということになると意外なほど低いのだという。ある調査によると、法人関係の50%という装着率に対して、一般ユーザーでは10%ほどと、それほど普及していない印象を受ける。ただし、「装着したい」と思っている消費者は60%もいるので、装着するメリットが明確に感じられないとか、費用対効果の点で購買につながっていないという現実があるようだ。一方で別の調査では、事故に遭遇した際に「ドライブレコーダーが役に立った」という人が、実に7割に上る。装着する意義は十分にあるという結果だ。映像に記録されていることで、不明確な言葉の説明よりも事故の証拠になることは間違いなく、保険金の示談交渉などもスムースに進む。また、意外に多い購入理由が、冒頭でも挙げた、装着することでドライバーの安全意識が高まることだ。スピードの出し過ぎなど、自分や家族のいい加減な運転の抑止に繋がる。企業がドライブレコーダー装着に積極的な理由の1つがここにある。さて、前置きが長くなったが、つまりはコストパフォーマンスや使い勝手に優れたドライブレコーダーであれば、まだまだ装着台数の伸び代があるということだ。そこで今回、紹介したいのが、パソコンやスマホなどの周辺機器の製造で知られる、オウルテックから発売されたドライブレコーダー「シンプルメニューでらくらくドラレコ OWL-DR05-BK」だ。同機は、ボタンを大きくして操作性をシンプルにし、液晶は2.4インチと見やすいものを採用。映像の記録についても高解像度のHD(1280×720p)で、F値2.0という明るいレンズを使用、夜でも明るくノイズの少ない映像を可能にしている。G(加速度)センサーを採用しているので、事故の衝撃を検出すると自動で映像を保存するのも安心な点だ。他にも、周波数が原因となる「信号消滅問題」や地デジとの電波干渉についてもクリアにしている。また、モーションセンサー(動体検知)を搭載しているので、駐車中に動いたものを感知して自動録画を開始する。加えて、リチウムイオンバッテリーが内蔵されていることで、エンジンのかかっていない状態でも約30分は録画が可能。ちょっとクルマを離れている間の当て逃げや盗難などの録画もできるというワケだ。さらにうれしい点が、動画変換することなく、SNSや動画投稿サイトなどに高画質映像を共有することが可能で、日常生活でも大いに活用できることだ。常時録画については対応していないものの、コストパフォーマンスが高く、「ドラレコ初心者」が試してみるのにはちょうど良い商品になっている。価格はオープンだが、実勢価格は7,000円ほど。事故が起きてしまってからの負担を考えると、実は安い買い物なのかもしれない。
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