米日産の社員有志チーム「ニッサン・アクセラレーション・チーム(NAT)」が、『フェアレディZ』をベースにした本格レース専用車両「プロジェクトNAT2」を、11月3日にラスベガスで開幕するSEMAショー2026で初公開する。
NATは、モータースポーツを愛する日産のエンジニアたちが自由時間を使って活動する完全ボランティアのチームだ。今回のプロジェクトNAT2は、市販のZをSCCA(スポーツカー・クラブ・オブ・アメリカ)のツーリング2クラスの競技規定に合わせて製作した、純粋な競技用車両である。
■エンジン・パフォーマンス

エンジンはVR30DDTTをベースに、クラス規定に合わせた38mm径のターボインレットリストリクターを装着。NISMOコールドエアインテークキット、NISMOが設計したGT4シングルステンレス製エキゾーストシステムを採用した。
チューニングはZ1モータースポーツが担当し、高グリップ路面でのロードレースに対応した燃料システムも強化されている。冷却系にはNISMO製オールアルミ製クーラントエクスパンションタンク、アップグレードされたオールアルミ製ラジエーター、NISMOヒートエクスチェンジャーを採用。オイルパンはZ1モータースポーツ製アルミ製品を使用し、エンジンオイルクーラーやデフクーラーキットも装備する。
使用オイル類はモチュール製で統一されており、エンジンオイルに300V 5W-30、トランスミッションフルードにATF VI、デフオイルにNISMOコンペティション75W-140、ブレーキフルードにRBF660を採用している。
■電装系
バッテリーはブレイル・インテンシティI35Xリチウム製を搭載。カーテック・バッテリーアイソレーターX-Proによる電気系カットオフシステムを装備する。データロギングにはAiMソロ2 DLラップタイマーとデータロガーを使用し、NATが独自に設定したロギング構成を採用。コックピットカメラにはAiMスマーティカム4コルサを搭載する。
■エクステリア・インテリア

ボンネットにはトラックスペック・エンジニアリング製ルーバーを装着し、冷却性能を向上させた。カスタムリバリーはNISMOデザインジャパンが設計し、日産の歴史的なレースカーへのオマージュをテーマとしている。ラッピングの施工はフライング・リザード・モータースポーツが担当した。
室内はカーペット、遮音材、内装トリム、空調システム、不要なハーネス・モジュール、オーディオをすべて取り除き、軽量化を徹底。サベルト製GTフラットボトムステアリングホイール、ゼステック製クイックリリースおよびパドルシフターキットを装備する。ダッシュボードはロールケージのダッシュバーに合わせてカスタム設計され、スイッチプレートには3Dプリント製の耐熱素材(PAHT-CF)を採用した。
■安全装備
ロールケージはハフマスター・モータースポーツが設計・施工したSCCA競技規定準拠品。ドライバーシートにはサベルトX-Padフルハロシート、ハーネスにはサベルト・エンデューロ・シルバー6点式レーシングハーネスを使用。消火システムにはライフライン・ゼロ360を搭載する。
■サスペンション・ホイール・ブレーキ

サスペンションはNISMOコイルオーバーキットを中心に、NISMOフロントアッパーコントロールアーム、フロント・リアスタビライザーバー、調整式スタビライザーエンドリンクを採用。ブッシュ類はスーパープロ製ポリウレタン製品とZ1モータースポーツ製品を組み合わせた。
ホイールはNISMOが設計したGT4仕様のRAYS製18x11インチ鍛造アルミホイールで、タイヤはマキシス275/35ZR18 RC-1を装着する。
ブレーキはフロントにZ1モータースポーツ製トラック・ビッグブレーキキット(モノブロック6ポッドキャリパー、380mm 2ピースローター、ホーク DTC-60パッド)を採用。リアはツーリング2クラスの規定に従いストック品を使用し、パッドのみホーク DTC-60に変更している。


