本格カーコーティング専門店の老舗が「KeePer LABO」FC展開で見えた手応え…アペックス郡司代表が明かした危機感と本質 | CAR CARE PLUS

本格カーコーティング専門店の老舗が「KeePer LABO」FC展開で見えた手応え…アペックス郡司代表が明かした危機感と本質

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本格ボディコーティング施工を行う専門店・アペックスが「KeePer LABO」FC事業展開で見えた手応えとは?
  • 本格ボディコーティング施工を行う専門店・アペックスが「KeePer LABO」FC事業展開で見えた手応えとは?
  • アペックスが「KeePer LABO」の看板を掲げる新店舗を2025年3月に宇都宮市内でオープンしたことは、カーディテイリング業界関係者にとって衝撃的なニュースとなった
  • 株式会社アペックス 郡司公生代表
  • 「KeePer PRO SHOP」と「KeePer LABO」の違い
  • 30数年ぶりに、師匠の高木氏を囲んで谷氏、郡司代表が共に集う機会があった
  • 本格カーコーティング専門店の老舗が「KeePer LABO」FC展開で見えた手応え…アペックス郡司代表が明かした危機感と本質

1台のクルマに10年以上乗り続ける車両の長期保有化がますます進む中で、洗車やボディコーティング施工といったカーディテイリングサービスは、車両の美観を維持してリセールバリューを下げない手段であり、嗜好性と中古車商品化の両面において、自動車アフターマーケットでの成長が期待される注目の領域となっている。

カーディテイリング市場における施工手法

本格的なカーディテイリングショップでは塗装面をコーティングする前の「下地処理」や「磨き」を重視し、研磨剤とツールの組み合わせや丁寧で高度な研磨スキルが求められ、高価格帯のサービスも多い。また、中古車商品化のためにボディ外装や内装のリペアを、中古車販売店などに出張して行う一人親方の職人も少なくない専門領域である。

一方で、塗装面を研磨せずにコーティング剤で凹凸を埋めて平滑にする工程を基本とし、手頃な価格帯から選べる多彩なメニューで圧倒的なシェアを確立したKeePer技研株式会社がある。同社のビジネス戦略によって、洗車やボディコーティングにコストをかけるユーザー層が拡がったことは明らかだ。

このような背景の中、徹底した下地処理や磨きで高く評価され、平均客単価17~18万円の本格ボディコーティング施工を行う専門店・アペックスが、「KeePer LABO」の看板を掲げる新店舗を2025年3月に宇都宮市内でオープンしたことは、カーディテイリング業界関係者にとって衝撃的なニュースとなった。

その経緯や最新動向について、アペックスの郡司公生代表自らが語る講演が、自動車業界向けの展示会「オートアフターマーケット東北2026」「オートアフターマーケット九州2026」の主催者セミナープログラムの一つとして実施された。セミナーでは、アペックスが「KeePer LABO」のFC事業を展開したことで見えた既存店との比較として月間平均売上、利益率、時間工賃など実にリアルな情報が伝えられ、その場で聴講した来場者に向けて貴重な情報提供が行われた。

「KeePer PRO SHOP」と「KeePer LABO」の違い

まず注目ポイントとして、「KeePer PRO SHOP」と「KeePer LABO」の違いがあった。KeePerのFC加盟形態には、ガソリンスタンドを中心に併設される全国6,500店舗を超える「KeePer PRO SHOP」と、洗車・コーティング特化型専門店として展開する「KeePer LABO」がある。前者はKeePer技研のコーティング技術資格1級取得者が1名以上在籍し、加盟金やロイヤリティは不要。適切な施工環境やKeePer製品・品質を維持していることが条件となる。

一方、アペックスがFC加盟した「KeePer LABO」は条件が厳しい。純水装置と手洗い洗車機、コーティング専用ブースを完備し、在籍スタッフ全員がKeePerコーティング技術資格者(または研修生)である必要がある。加盟金やロイヤリティもあるほか、全国統一価格で割引なしの統一メニューで細密研磨などのフルメニューにも対応できる運営体制が求められる。

KeePer LABOのFC展開が加速化しているのは、近年の動きだ。2026年10月上旬時点で188店舗のうち37店舗が外部企業だが、以前は完全直営展開だった。アペックスの郡司代表が、KeePer LABOのFC加盟を希望した数年前は直営のみだったため加盟を断られたことが伝えられた。なお、FC加盟事業者の多くはガソリンスタンド関連であり、カーディテイリングショップとしてはアペックスが唯一の事例だという。

同じ師匠のもとで学んだルーツ

アペックスの郡司代表と、KeePer技研の創業者である谷好通氏(代表取締役会長 兼 CEOだったが、2026年9月末より約7年ぶりに社長復帰)との関係性も語られ、印象深い共通点があった。時期は異なるものの、両者の師匠は洗車場運営とカーコーティング実践の研修会「モービルクリーンベース」を率いる高木靖男氏だった。

高木氏のもとで、塗装研磨を突き詰める実践研修で学んだからこそ、谷氏は研磨とは異なる塗装面改善を追求して現在のKeePerブランドを確立。30数年ぶりに、師匠の高木氏を囲んで谷氏、郡司代表が共に集う機会があったことも伝えられた。そのエピソードは谷氏のブログ(谷好通ブログ:2025年3月3日)でも綴られている。

対照的な2店舗の経営で見えた手応え

熟練の職人が数日間をかけて下地処理や研磨を徹底するアペックスに対し、KeePer LABOでは磨かずにコーティングで凹凸を埋める短時間施工のアプローチが基本だ。この対照的な2つのビジネスモデルをどのように運用し、収益化させているのか。セミナー後半では、実際のFC展開で得られた確かな手応えと、その裏にあった工夫が明かされた。

KeePer技研のブランド認知による圧倒的な集客力を背景に、これまでアペックスでは獲得できていなかった顧客層の来店が急増。採用面においても利点があり、若手や女性スタッフの応募が多く集まり、こだわり派の顧客からもクレームがほとんどなく高い回転率で高収益を得られているなど、秘匿性の高い情報が伝えられた。

株式会社アペックス 郡司公生代表

新車ディーラーや整備事業者の参入に対する課題と危機感

KeePer LABOのFC展開によって、大いに得るものがあったアペックスだが、同時に強い危機感が増していることも伝えられた。KeePer技研では、新車ディーラー向けコーティング剤販売事業が着実に増加傾向にあり、同社が2026年9月29日に公開した「第34回定時株主総会 事業報告資料」でも確認できる。

アペックスは施工台数で売り上げを伸ばす労働集約型であるのに対し、KeePer技研はコーティング剤をはじめとする各種用品の物販ビジネスによる利益が大きい。新車ディーラー専売のコーティング剤「LXキーパー」もリリースされており、新車ディーラー側でKeePerコーティング施工を希望するユーザーが増えている傾向も見受けられる。

郡司代表は、新車ディーラーだけでなく自動車整備事業者もカーディテイリングビジネスに注力する動きを感じており、競合が増え続けている現状に対して、いかに差別化を図り指名される店舗をつくるかという課題感を強く呈していた。

二刀流経営の先にある本質

アペックスの郡司代表が明かした二刀流経営は、職人のプライドを掛け合わせた最高峰の施工と、圧倒的なブランド力による集客および効率性を極めたシステム化の施工を共存・相互補完させる取り組みであり、確かな手応えを感じていることが伝わってきた。

新たな舵を切った郡司代表だが、最終的に顧客に選ばれるために最も重要な点は「人づくりや人間力の向上」がベースにあると強調していた点が印象的だった。「どのような事業であっても人間力が勝算に結びついていく」と述べた言葉には、アペックスがこれからもカーディテイリング業界を牽引していく確固たる経営哲学と、将来への展望が込められている強い意志を感じた。

《カーケアプラス編集部@金武あずみ》

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