「この期に及んで…」と、肩透かしを食わされたとの見方もあるようだが、年末年始にかけての1か月余り、熟慮を重ねた上での判断であれば、やむを得ないのだろう。
昨年末に急きょ発表したホンダと日産自動車の経営統合に向けた協議をめぐり、三菱自動車は当面、合流を見送る方向で調整に入ったと、きょうの読売が1面トップ記事で報じている。
記事によると、複数の関係者が明らかにしたそうで、ホンダと日産は新たな共同持ち株会社を設立して傘下に入ることを検討しているが、三菱自は株式上場を維持したうえで、両社との協業関係の強化を図るという。強みとする東南アジア市場でのシェア(占有率)拡大に向け、柔軟な経営判断ができる現在の体制を当面維持する、としている。
合流見送りの背景には「三菱自株の約2割を保有する三菱商事などは、経営再建中の日産が進めるリストラ策の実効性を注視すべきだとの考えがある」としつつ、「三菱自は現時点で経営統合を急がなくても、ホンダや日産との車両の相互供給や技術提携は可能」とも伝えている。
大株主の三菱商事など三菱グループの意向が色濃く、「経営統合」と「協業」を天秤にかけてメリット、デメリットを精査した上での判断とみられる。
2025年1月24日付
●ホンダ・日産、三菱自合流見送り、東南ア注力、経営柔軟性維持 (読売・1面)
●トヨタ世界生産992万台、25年計画、HV販売拡大図る (読売・2面)
●「北米一本足打法」でもスバル堅調、大崎篤社長、秘訣は「販売店との関係構築」(朝日・6面)
●フジ会見やり直しへ、日弁連基準第三者委、臨時取締役会(毎日・1面)
●米での小型EV、日産が生産断念、需要鈍化で (毎日・7面)
●トヨタ本社で展示会、スタートアップ技術や事業紹介 (東京・6面)
●テスラ、カナダで値上げへ(日経・15面)
●東京ラヂエターに勧告、金型無償保管で下請法違反 (日経・39面)