コンチネンタルは、「CES 2025」において、革新的な「E Ink」技術を活用した「エモーショナルコックピット」を初公開した。この新しいコンセプトは、技術と感情を融合させ、複数の車載ディスプレイソリューションを統合した画期的なシステムという。
エモーショナルコックピットの中心となるのは、ダッシュボード全幅に渡って設置される長さ1.30m、高さ4cmのE Ink Prismディスプレイ。このディスプレイは、電子書籍リーダーで使用されているePaper技術を応用したもので、車内のインテリアを視覚的に向上させるとともに、独自のパターンや色、組み合わせによる無数のパーソナライゼーションの機会を提供する。
E Inkディスプレイの最大の特徴は、その省電力性能。従来のバックライト付きディスプレイとは異なり、画面切り替え時にのみ電力を消費するため、航続距離が重要な電気自動車にとって大きな利点となる。また、実際の紙のように光を反射するため、バックライトが不要で、電源を切っても表示内容が維持される。
さらに、コンチネンタルはE Inkディスプレイを車外にも応用している。「インテリジェント・ビークル・エクスペリエンス・デモカー」と呼ばれる実証車両では、Bピラーの外側にE Inkディスプレイを搭載。個人設定したコンテンツを表示できるほか、電気自動車の場合は現在の充電レベルを表示することも可能だ。
この革新的なディスプレイ技術は、軽量で耐久性に優れているため、車両への応用に適している。現在のところ、黒とグレーの2色表示だが、将来的にはカラー表示も可能になる見込みだ。