酷暑が続く中、突然の豪雨もあり、雨天後のフロントガラスやボディが高温にさらされるとダメージを受けやすくなる。さらに夏は「虫」も厄介。高速道路のサービスエリアやパーキングエリアの駐車場には、バンパーやヘッドライトに虫の死骸がびっしりついた車両が少なくない。
すぐにクリーナーなどで拭き取れば問題ないが、放置すると虫の死骸に含まれる酸性物質の蟻酸(ぎさん)が、ボディの塗装面を侵食して深刻なダメージをあたえてしまう。
そこで活躍するのが「虫落とし用クリーナー」だが、コーティング施工車は要注意。こびりついた虫汚れを洗浄するために、分解能力が高いアルカリ性の商材が多いため、コーティング施工車に使用するとコーティングが落ちてしまう可能性があるようだ。
各種コーティング施工を行うカーディテイリングショップとしては、施工後のアフターメンテナンス用品として、コーティングに影響を与えない、またはコーティング効果のある虫落とし用クリーナーを用意しておくべきだろう。虫だけでなく鳥のフンや樹液汚れもケアできるアイテムがあるとなおよい。ユーザーのDIYケアで対応不可の場合も考えて、メンテナンスメニューを設けておくのもよいだろう。
夏場にニーズが期待できるカーケア用品は、整備工場や鈑金塗装工場も含めて、幅広い自動車アフターマーケット事業者が店頭で取り揃えておけば、ユーザーの目に止まりやすいのではないだろうか。プロショップには、ユーザー目線の手厚いアフターメンテナンスに期待したい。