米テスラが世界で従業員の10%以上を削減すると発表するなど、世界的に競争が過熱気味とみられる電気自動車(EV)の衝撃的な“失速”報道が相次いでいるが、国内ではEV向けの充電設備がこの1年間で、約3割も増加したそうだ。
経済産業省が発表したもので、きょうの読売が経済面に「EV充電設備4万口に、1年で3割増」などと、取り上げている。
それによると、EV向けの充電設備が、この3月末で計4万323口となり、2016年度から3万口前後とほぼ横ばいで推移してきたのが、政府による目標引き上げと補助金の増額で都内のマンションなどの集合住宅を中心に急拡大して、初めて4万口を超えたという。
また、EV充電器のカウントについても、最近では1基で複数のEVを同時に充電できるタイプが登場しており、数え方が「基」から「口」に見直されたが、内訳をみると、3月末時点で急速充電器は前年比約1100増の1万128口、普通充電器は約7000増の3万195口となったという。さらに、設置場所別では、集合住宅に約5000口、商業施設に約3000口、ディーラーに約600口が導入されたとも伝えている。
国内では、乗用車の新車販売全体に占めるEVの割合は2%に過ぎないが、充電設備の普及はEVの利便性を左右するともみられている。経産省は昨年、2030年までの設置目標を従来の2倍となる30万口に引き上げたほか、EVの補助金制度も見直し、充電設備の導入を進めることを狙って自動車メーカーを優遇する内容に改めた。
だが、「敵は炭素」などと訴えて“マルチパスウェイ”を掲げる国内の大手自動車メーカーの中には、EVの普及よりも、相も変わらず稼ぎ頭のハイブリッド車(HV)や水素エンジン車などに重点投資する傾向も強く、笛吹けども踊らずという状況が続いている。
2024年4月23日付
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