埼玉県上尾市の大規模商業施設アリオで11月25日から2日間に渡って「昭和平成名車展示会」が開かれ、計500台もの懐かしき名車がエントリーした。日本旧軽車会(吉崎勝会長)の主催。
巨大なショッピングモールだけに駐車場も広大。買い物客車両のスペースを十分に確保しつつ、一度に300台を超える台数を飲み込む展示会場には、戦前に造られたオースチン『10』から平成生まれのスバル『R2』や日産『シルビア』などまで、幅広い年代の車両が集まった。
初日にフィーチャーされたのは、かつての軽自動車や小排気量のバイクで主流だった2ストロークエンジン車だった。ダイハツ『ミゼット』とマツダ『K360』の3輪自動車や、スズキ『フロンテクーペ』、『ジムニー』、スバル『R-2』などと多彩な顔ぶれ。
2代目三菱『ミニカ70』のオーナーは「独特の音とレスポンスが気持ち良いですが、白煙など申し訳ないと思いながら乗ってます」と苦笑い。7代目スズキ『キャリイ』のオーナーも「EVだエコだと騒がれる世に逆行しつつ、昔懐かし雰囲気に取りつかれています」と吐露。もちろん普段使いは現代のクルマだという。
2代目スズキ『フロンテ』は山形県からの参加。オーナーは「最近このクルマで初めて高速道路を走ってすこぶる気持ち良く、自信を持った」と嬉しそう。途中で宮城県からのホンダ『ライフステップバン』と合流して、下道でやって来たという。テップバンのオーナーは「4サイクルエンジンなのに不調で、フロンテより白煙吹いてます」と笑っていた。
より珍しいところでは、2サイクル単気筒の3輪キャビンスクーター、メッサーシュミット『KR200』。各地の旧車イベントには度々参加しており、高速道路でも普通に乗れているという。「ホームセンターで草刈り機用のノンスモークオイルを買って入れていて調子良く、白煙も出ていませんよ」とオーナー。
“ラッタッタ~!”のテレビCFで一世を風靡したソフトバイクの元祖、ホンダ『ロードパル』の姿も。女性を想定したバイクだが、参加したのは若年男性向けの『パルホリデー』と『パルディン』というレアな2台。どちらもピカピカにレストアされ、ギャラリーから多くの質問を受けていた。
初日は150台、次の日は350台の計500台がエントリーした大規模な旧車の集まりとなり、買い物客も合わせて大いににぎわう2日間となった。