音だけじゃない!『触媒 vs マフラー』どっちが交換効果が高いのか? | CAR CARE PLUS

音だけじゃない!『触媒 vs マフラー』どっちが交換効果が高いのか?

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スポーツキャタライザー交換は何が変わる!?
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排気ガスを浄化するための触媒(キャタライザー)をカスタムすると確実にパワーアップする。では、マフラー交換とスポーツキャタライザーならどっちが効くのか、その効果を解説。

触媒はエンジンから排出された排気ガスを浄化するための装置。内部にはレアメタルなどが含まれたフィルターが入っていて、そこに排気ガスがぶつかることで浄化してクリーンな排気にしてくれる。

ひと昔前までは腹下のあたり、ドライバーの下辺りに触媒は装着されていたが、最近はエンジンに近い部分に取り付けられることが多い。これは排気ガスの温度が高いうちに触媒に当てたほうが、触媒の温度が上がりやすく素早く作用するため。

触媒はある程度の温度にならないと理想的な作用をしてくれない。そうなると早めに温めないと、走行開始直後は排気ガスがクリーンではなくなってしまうから、徐々にエンジンに近い位置に配置されるようになった。

最近のクルマがエンジン始動直後にアイドリング回転数が高いのも同じ狙い。素早く触媒を温めて浄化作用を発揮させるためにファーストアイドルアップという制御がエンジンECUに組み込まれているのだ。

◆パワーとレスポンスを高めるなら触媒交換

触媒はマフラーと違って目的が消音ではなく排気ガスの浄化。マフラーは音量が下がればいいので排気抵抗を落とさないようにさまざまな工夫がされているが、触媒の場合は排気ガスがしっかりとフィルターに当たるようにしなければならない。そのため大きな排気抵抗となっている。

とくに最近のクルマはエンジンに近い位置に触媒が取り付けられているので、その抵抗の影響も大きくなりやすい。そこでスポーツ触媒だ。

スポーツ触媒は浄化作用の高い成分を含んだフィルターを持ち、純正よりもこのフィルターの目が粗くなっている。隙間の多いフィルターにすることで排気抵抗を低減しているのだ。それでもフィルター自体の性能を高いものにしたりすることで排気ガスのクリーン度としては車検を十分に満たすように作られている。

エンジンに近い部分の排気抵抗が減ることで出力が上がりやすい。そして、アクセルに対するレスポンスも良くなる。

まず排気抵抗が少なくなることで燃焼室から排気が抜けやすくなり、吸気もスムーズにしやすくなる。そして、アクセルを踏み込んだときに抵抗が少ないので素早くエンジンパワーが取り出せる。今までのエンジンがもっさりに感じるほど、スパッとエンジン回転が上がりパワーが出るのでドライバーとしてすごく気持ち良い。

このフィーリングアップの効果も、物理的なエンジンパワーの向上もマフラー交換よりも大きな効果をもたらす。エンジンに近い部分だけにそれだけ影響が大きいのだ。

なので、カスタムをするならもちろんマフラー交換は見た目にもサウンドにも効果が大きいが、絶対的なパワーとレスポンスを高めるなら触媒交換がオススメ。

価格的にはマフラーよりも高価になることが多いが、十分それだけの効果があるのがスポーツ触媒なのだ。

◆気を付けるべきポイントとは

気を付けたいのは法規制の部分。触媒もただ取り付けるのではダメで、きちんと認証を得たものでなければならない。また、車種にもよるが2010年4月以降に生産されたクルマではマフラーなどの消音器も事前認証が必要。あらかじめパーツメーカー側で試験を行って事前認証を取得した商品しか公道では使うことができない。

この試験時にマフラーだけで試験していたらそのマフラーだけ装着可能。マフラーとセンターパイプもセットで試験していればそのセットで購入して取り付ければ合法だが、あとからマフラーとセンターパイプを別々に購入して取り付けるとセットでの事前認証を取得していないので非合法となることがある。

触媒の場合、消音器には含まれないが、エキマニと一体になっていたり、センターパイプとセットになっていたりするので、購入して取り付ける際にはバラバラに買うと車検を通過できないことがあるので、プロショップとよく相談してから導入ようにしてもらいたい。

最近の大人カスタムとしてはスポーツ触媒+ノーマルマフラーという手もある。触媒で排気効率は高めつつもマフラーはノーマルで静かさは確保という狙いだ。理想としてはマフラーもアフターパーツが望ましいが、エンジンから遠い部分だけに触媒ほど性能に影響しない。そこであえてスポーツ触媒を入れつつ、ノーマルマフラーを組み合わせてパワーアップさせつつコンフォートに仕上げるカスタムも増えている。そういった羊の皮を被った狼的なチューンも可能なのだ。

音だけじゃない!『触媒 vs マフラー』どっちが交換効果が高いのか?~カスタムHOW TO~

《加茂新》

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