『自動車の走行原理』
運動力学に基づく安全技術の歴史と進化
著者:佐野彰一 (元本田技術研究所/東京電機大学 元教授/工学博士)
発行:グランプリ出版
定価:2860円
ISBN978-4-87687-405-7
世界初の四輪操舵の実用化や先進安全自動車の開発に従事した著者が、自動車の“走る”“曲がる”“止まる”の基本の仕組みをわかりやすく解説。
自動車をより気軽に操作できるようになったのは、先人たちによる改良と進化の歴史があったからである。本書では、自動車の挙動を理解して安全に操作するために、その基本的な動きの仕組みと、さらには安全技術の歴史を、豊富な図版とともに詳しく説明する。従事者のみならず、免許取得を目指す人や広く興味がある一般の読者にも役立つ書だ。
そもそもクルマで最も大切な要素はタイヤである。その基礎知識から始まり、タイヤがもたらす走行安定性やその技術、さらにはアンダーステアやオーバーステアといった現象などを図解とともにわかりやすく紐解いてくれるので、それほど専門知識がなくとも理解が可能だろう。
また、当然ブレーキ性能にも言及。ABSなどの技術的側面も踏まえながらクルマ全体を俯瞰して記されている。更にカーナビやETC、そして自動運転といった最新技術にまで踏み込んだ解説なども含まれているので、エンジニアや自動車業界関係者ではなく、クルマに興味のある多くの人たちに基礎技術として読んでほしい1冊だ。