雨天走行中、ビビリ音や拭き残しがあるなら「ワイパー交換」が必要 | CAR CARE PLUS

雨天走行中、ビビリ音や拭き残しがあるなら「ワイパー交換」が必要

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モヤモヤ雨天からの解放! ワイパー交換で梅雨を乗り切れる~Weeklyメンテナンス~
  • モヤモヤ雨天からの解放! ワイパー交換で梅雨を乗り切れる~Weeklyメンテナンス~

梅雨時に走行していて気づくことも多いワイパーのトラブル。ビビリ音や拭き残しが出ているようならばワイパー交換を実践しよう。交換はそれほど難しくないのでDIYに挑戦しても良いだろう。

雨天時のフロント/リアの視界を確保するのがワイパーの役目。しかしワイパーがガラス面に接する部分はゴムでできているので時間と共に劣化していく。ゴムが劣化すると初期の性能は発揮できなくなるので交換が必要になる。交換時期の目安になるのがビビリ音と拭き残し/拭きムラだ。雨が降り出してワイパーを動かすとガガッとビビリ音が発生することがある。これはワイパーゴムの劣化している証拠。ゴムの柔軟性が失われていたり、ゴムの滑らかさが低下していることを示している現象だ。

もうひとつの劣化のサインとして注目したいのが拭き残し/拭きムラだ。ワイパーを動かしてもガラス面をきれいに拭き取らず、部分的に水分が残っていたり、拭きあとの筋が残る状況がこれだ。ただし、拭き残しの原因としてはガラス面に頑固な油膜が付着しているケースもある、その場合はガラス面の油膜取りやクリーニングで解決する場合もある。一般的にワイパーの交換サイクルとしては大凡1年程度が目安なので、それを越えていていずれかの現象を確認したらワイパーの交換を考えると良いだろう。

ワイパーの交換を考えた時に、ちょっとしたハードルがある。それがワイパーの種類が多くて愛車に適合するワイパーを見つけ出すのが少々厄介な点だ。カー用品店などでアフターパーツのワイパーゴムを探す場合には車種/年式ごとの適合表が売り場に用意されているので、それを参考にして見つけ出す必要がある。年式が古くなると店頭に用意されていないケースも増えてくるのでさらに厄介。また運転席用/助手席用、リア用など、同じ車種でも複数のワイパーゴムが存在するので間違わないように。

どうしても適合のワイパーが見つからない場合にはクルマのディーラーに行って純正パーツを注文することもできる。「自分で取り付けます」と言えばパーツのみの販売も行っている。クルマのディーラーなので車検証があれば車種/年式から適合するワイパーゴムがすぐにわかるので面倒なパーツ検索が不要なのもメリットだ。

ワイパー交換には大きく分けて2種類の交換方法がある。ひとつはワイパーのゴム部分のみを交換する方法、そしてもうひとつはワイパブレード(ワイパー本体)を丸ごと交換する方法だ。それぞれの手順を簡単に紹介しておこう。

ワイパーゴムの交換はワイパーブレードをクルマのワイパーアームから取り外すことからスタートする。多くの場合はUクリップ構造で工具無しでワンタッチで脱着が可能、ワイパーアームの固定部からスライドさせて取り外すことができる。ワイパーブレードを取り外したら、ゴム部分を取り外す。ワイパーゴムはブレードの溝に差し込まれている構造なので、橋のストッパーを外した上でスライドさせて取り外す。ゴムの両脇にはスプリングの働きをする細長い金属プレートが添えられているので併せて取り外す。あとは用意したワイパーゴムを逆の手順で取り付ければ完成だ。

一方、ワイパーブレードごと交換する場合には、先に説明したワイパーブレードの取り外しを実施した上で、新しいワイパーブレードを取り付けるだけ。取り付けはU字クリップを使って差し込んで固定するだけなので作業はいたって簡単だ。ワイパーゴムの交換作業がちょっと不安だというユーザーはワイパーブレードごとの交換の方が作業のハードルは低いだろう。

ところでワイパーゴムとワイパーブレードの交換はどのように使い分ければ良いだろう? 劣化の順序を見ていくとワイパーゴム→ワイパーブレードの順になる。拭き残しが出たりビビリ音が出る軽い劣化であればワイパーゴムのみの交換で対処が可能だ。一方のワイパーブレードはワイパーゴムをガラス面に押しつけるバネの役目を果たしているパーツだ。そのため劣化すると徐々にワイパーゴムをガラスに押しつける力が劣化していく。ゴムを交換しても拭き残しが改善しない場合はワイパーブレードの劣化を疑うと良いだろう。また、先にも紹介した通り、ワイパーゴムの交換が面倒だという場合はブレードごと交換を実施しても問題ない。

交換用のワイパーゴムの中にはいくつかのタイプがある。純正で用いられているノーマルのゴム素材に加えて、撥水機能を持つゴムもアフターパーツとして用意されている。ワイパーを動かすたびにガラス面に撥水処理を施すことができる便利アイテムなのでこちらも要注目。またワイパーブレードにもかつては一般的だったトーナメントタイプ(トーナメント表のような形状ブレード)に加えて、近年は一般の棒状のフラットタイプも多くなっている。こちらはよりガラス面を均一に拭き上げる能力に優れている。さらにはエアロ形状で高速走行時の浮き上がりを防止するタイプや、雪の付着を抑える冬用のブレードなども用意されているので目的に合わせて交換するワイパーブレードを選んでも良いだろう。

雨の日の視界をクリアに確保するワイパーのリフレッシュ。レイン走行の安全性にも大きく影響するので劣化を感じたら即交換を実践しておこう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

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《土田康弘》

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