アメリカの総合玩具メーカー、マテルが展開する「マッチボックス」ブランドは6月上旬に「マッチボックス 70周年 ムービングパーツ/マッチボックス コレクターズ70周年スペシャルエディション」を発売する。
マッチボックスは、イギリス生まれのミニカーブランドだ。マッチ箱にそっくりなパッケージから、1953年に命名された。そして2023年に70周年記念の限定ラインナップが登場する。限定エディションには、「ムービングパーツシリーズ」と「コレクターズシリーズ」が含まれる。
◆ギミック搭載の「ムービングパーツシリーズ」
「ムービングパーツシリーズ」は、その名の通りモデルに可動式のギミックが搭載されたシリーズだ。一部モデルでは可動部がブリスター(パッケージ)の外から見える点も面白い。車体はマッチボックスのテーマカラーである、艶消しのオレンジに白/グレー/ブラックを基調としたカラーリングで統一されている。
1980 ポルシェ911ターボ
「これまでで最も完璧なスポーツカー」と呼ばれるポルシェ『911 ターボ』。ターボ初搭載となった「930シリーズ」が元のモデル。ミニカーのフロント部分には70周年のロゴが刻まれている。
2019 ラム・アンビュランス
ミニカーで外せないのが「はたらくくるま」だ。マッチボックスでは多くの緊急車両がモデリングされており、2019 ラム『アンビュランス』は救急車がモデルだ。ミニカーは、患者を運ぶバックドア部分が開く仕様となっている他、サイドには「AMBULANCE」のロゴと70周年のロゴが刻まれている。
2021 マツダ MX-30
マツダから2021『MX-30』がセレクトされた。おしゃれクロスオーバーとして人気のクルマ。汚れたアウトドアグッズも積める防水仕様の樹脂製トレイが再現されるなど、なかなかマニアックだ。
ほかに2022 GMC『ハマー EV』、2020 シェビー(シボレー)『コルベット』がラインナップされている。
◆伝統のマッチ箱同封の「コレクターズシリーズ」
「コレクターズシリーズ」は、リアルライダー(ゴムタイヤ)とダイキャスト製シャシー、そして精細な彩色が特徴的なラインだ。こちらはグレーを基調としたボディにオレンジのカラーリングを採用している。
1967 ポルシェ910
ポルシェ「910」は、1967年に発売されたレーシングカー。かつての日本グランプリにも出場したことで有名なマシンである。ミニカーとしては、1967年の実車の発売からまもなく、英国のレズニー時代のマッチボックスから製品化されている。ミニカーは新金型で登場しており、注目の一台だ。
1954 ジャガー D-TYPE
1954ジャガー『D-TYPE』は、1955~57年の3か年にわたりルマン24時間耐久レースを制覇した栄光のマシンだ。航空機の技術の影響か、ドライバー後方のフィンが印象的な車は、マッチボックスの母国イギリスが誇るレーシングカーだ。
メルセデスベンツ G63 AMG 6×6
現代のクルマからは、2014年に販売された6輪のメルセデスベンツ「G63 AMG 6×6」が収録されている。高級車としてのラグジュアリーなデザインに加え、軍用車に使われる6輪駆動システムや防弾仕様車にも採用されるサスペンションを備えた車の再現では、リアルライダー(ゴムタイヤ)を装着し、重厚感溢れるモデリングとした。
上記のほか、1971『MGB GTクーペ』、トヨタ『4ランナー』(年式不明、日本の『ハイラックスサーフ』に相当)、1993 フォード『マスタング LX SSP』、2002 アウディ『RS6アヴァント』がラインナップされている。
コレクターズシリーズは、マッチボックス伝統の紙箱がセットになっている。パッケージのまま眺めたり、“マッチ箱”にミニカーを保管しても楽しめるようになっている。まさにコレクターズアイテムといった出来栄えである。