経済産業省と環境省は、「G7札幌 気候・エネルギー・環境大臣会合」を北海道札幌市で開催し、G7(先進7カ国)が2035年までに保有車両から排出される二酸化炭素(CO2)を2000年比50%削減を目指すことで合意した。
会合では、産業・運輸・建築部門の脱炭素化を推進するため、2030年までの高度に脱炭素化された道路部門へのコミットを再確認した。
世界的には電気自動車(EV)シフトが本格化しているものの、G7とG7以外の国・地域が採用する脱炭素化につなげる自動車の普及に関して、多様な道筋があることの認識で一致した。
2035年までにG7各国の保有車両からのCO2排出を少なくとも共同で2000年と比べて50%削減を目指す。水素、合成燃料、バイオ燃料などの脱炭素燃料への言及、バッテリーサプライチェーンの追跡性・持続可能性、バッテリーリサイクルなど持続的な脱炭素化についても言及した。
また、電動車の車載用電池やモーターに使用するレアアースなどの重要鉱物に関して、クリーンエネルギー移行と経済安全保障の両立に向け、G7各国は重要鉱物の開かれたマーケットベースの取引を支持し、市場を歪曲する措置に反対することを再確認した。
こうした課題を克服するため、G7各国が協調して取り組む「重要鉱物セキュリティのための5ポイントプラン」で合意した。5ポイントは、長期的な需要予測、責任ある資源・サプライチェーンの開発、さらなるリサイクルと能力の共有、技術革新による省資源、供給障害への備え。