クルマの見た目を損ないやすい「未塗装樹脂パーツ」の美観対策に注目…ソフト99コーポレーションの考え | CAR CARE PLUS

クルマの見た目を損ないやすい「未塗装樹脂パーツ」の美観対策に注目…ソフト99コーポレーションの考え

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クルマの見た目を損ないやすい「未塗装樹脂パーツ」の美観対策に注目…ソフト99コーポレーションの考え
  • クルマの見た目を損ないやすい「未塗装樹脂パーツ」の美観対策に注目…ソフト99コーポレーションの考え
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SUV系モデルをはじめ、最近のクルマの外装には「未塗装樹脂パーツ」の多用が目立つ。ボディの軽量化や製造コストの低減、加工のしやすさに加え、パーツのつなぎ目を目隠しして意匠性を上げたり、パーツ交換費用を安価におさえられるなど利点が多い。

しかしながら、クルマの美観面で見逃せない弱点がある。未塗装のため汚れやすく、樹脂という素材の性質上、直射日光や紫外線、酸性雨などの影響による経年劣化で、しだいに色が抜け白化(白ボケ)してしまう。そうなると洗車しても新車時のような色艶は戻らず、古ぼけた印象となり美観が損なわれてしまう。

1台のクルマに長く乗り続ける長期保有化が進み、中古車ニーズも高まる中、なるべくクルマの美観を保ちたいユーザーにとって、未塗装樹脂パーツは厄介な存在といえるだろう。そこで注目したいのが「未塗装樹脂コーティング」だ。

未塗装樹脂パーツの色褪せや白化防止を目的として、様々な市販品やプロ用コーティング剤がある中、車用ケミカル分野で国内トップシェアの化学メーカー・株式会社ソフト99コーポレーションは、以前から未塗装樹脂コーティング剤を展開。同社の商材や考えについて、広報部長の国宗建二氏に話を聞いた。

18年前から「未塗装樹脂コーティング剤」を展開

「古くから輸入車などでは未塗装樹脂パーツが多用されており、経年劣化による白化は以前からあります。固形の艶出しワックスを使うと白い粉が残ったり長持ちしないため、弊社では、市販品として2004年4月に未塗装樹脂コーティング剤『ナノハード』を発売しました。大気中の水分と反応して塗ると硬化し、コーティング被膜の耐久性が高く、長期に渡って白化を抑える点が特長で、発売当時、多くの方々にご愛用頂いたと記憶しています」と国宗氏は話す。

また同社は、プロ用のガラス系ボディコーティング剤を中心に展開するプレミアムブランド『G’ZOX』を2005年に立ち上げ、2006年2月から未塗装樹脂パーツ用のコーティング剤『ナノハード』を展開。これを皮切りに市販品・プロ用ともに展開を進め、プロ用の現行品は2021年5月から提供中の『未塗装樹脂コート』がある。

市販品とプロ用の違い

『未塗装樹脂コート』は、新車時の未塗装樹脂パーツに塗ることで、白化・色アセを長期化防止し、濃色効果を付与することができるガラス系高硬度コーティング剤。との説明が、G’ZOXブランドサイトに記載されている程度で、情報量が少ない。

このため国宗氏に、市販品とプロ用の違いなどを尋ねたら「一番大きな違いは、液剤の成分組成です。主成分のポリシラザンは、硬度が高い皮膜を形成し耐久性に優れている点が特長ですが、施工には多くの注意点が必要になってくるためプロ専用品となっております」との回答だった。

また、JIS K 2396などで活用されるキセノンランプ式促進耐候性試験機を活用した試験でしっかり耐久性を確認しているが、施工後の車両保管状況がさまざまな点を慎重に考えており、耐久期間の表示は控えているという。基本的には新車時に施工するものだが、新車から3~5年経過した車両の未塗装樹脂パーツに施工する場合は、光沢復活剤としての役割が大きいとのこと。

プロの施工環境であれば、下地処理を行って未塗装樹脂パーツにコーティング剤を塗布するのみで、作業しやすく、パーツの取り外しや磨き(ポリッシング)の必要もないという。施工効果があり、作業性も良いのであれば、幅広い自動車アフターマーケット事業者が提供するカーケアサービスのひとつとして導入しやすい商材なのではないだろうか。

また、ソフト99コーポレーションでは、未塗装樹脂パーツに加えゴム素材の劣化ケア用として、市販品『99工房モドシ隊 ゴム&未塗装樹脂光沢復活剤』も販売中とのこと。

今後の展開として、市販品・プロ用ともに、効果性はもちろんのこと、自然環境と施工作業者の健康への配慮を重視して改良や製品開発を続ける考えがあるという。プロの施工現場では作業効率が重要となるため、細かいパーツなど塗布が困難な場合でも施工しやすい塗布ツールの開発もひとつのテーマとのこと。国宗氏は「長く大切に車に乗られているユーザー様に向けて、経年劣化の美観性を良くする商材の提供は大事だと思っています」と話していた。

《カーケアプラス編集部@金武あずみ》

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