ホイールの「インチアップ」「インチダウン」のメリットとデメリット | CAR CARE PLUS

ホイールの「インチアップ」「インチダウン」のメリットとデメリット

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インチアップだけがカスタムじゃない! インチダウンにもメリットがある~カスタムHOW TO~
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カスタマイズというとホイールのインチアップが定番だが、インチダウンという手もある。それぞれのメリットとデメリットを解説。

◆インチアップはホイールを大きくすること

定番カスタムとして浸透しているのがインチアップ。ホイールを純正の16から17にするとか、17から19インチにするなどのカスタマイズだ。ホイールを大きくするのが、タイヤの外径は純正タイヤと同じ程度にしないとフェンダーと干渉したり、速度計に誤差が出て違法になってしまう。そこでホイールが大きくなった分、タイヤは扁平率の低いものにする。扁平率を下げると横から見たときのタイヤの厚みが薄くなる。その分ホイールが大きく見えるのでスタイリッシュに仕上がるというわけだ。

メリットとしてはこのホイールが大きくなる視覚的効果が大きい。純正ホイールも徐々に大径化されていて、今や純正で19インチや20インチまで登場するほど。大きなホイールに薄いゴムが現代のスタイルなのだ。

走行的なメリットとしては、タイヤのサイドウォールの厚みが薄くなるのでハンドリングがシャープになる。ステアリングを切った時にラグがなく曲がっていくようになる。ステアリングレスポンスの向上と、そのダイレクト感の向上が大きなメリットなのだ。

デメリットとしては、ホイールが大きくなることで重くなりやすい。タイヤが薄くなった分軽くなるよりも、ホイールが大きくなって重くなる方が大きい。運動性能に直結すると言われるバネ下重量が増えやすいのだ。また、タイヤの値段が高くなる。基本的にタイヤは大径ほど高く、とくに19インチや20インチとなるとホイールよりもタイヤのほうが高い!? なんてことも起きるほど。

◆インチダウンは実はメリットがある

インチダウンはあまり一般的ではないが、ホイールの径を小さくするカスタマイズのこと。昔ではなかなかなかった選択肢である。20年以上前は純正ホイールが14インチとか15インチが普通で、それ以上のホイールの径を落とすことなんてあり得なかったわけだ。しかし、現代ではコンパクトカーでも17インチが標準だったりする。純正で18や19インチも多く、あえてインチダウンさせることが出てきたのだ。

インチダウンをさせるメリットとしては、ホイールが小さくなることでまず軽くなる。バネ下重量が軽減されるので加減速も軽快になるし、ハンドリングも軽くなる。次にタイヤの扁平率がアップすることになるので、乗り心地がマイルドになる。ゴムが厚くなることでグニャグニャするということでもあるのだが、段差などの乗り心地はよくなる。

また、インチアップとは逆でタイヤの価格は安くなる傾向にある。インチアップでは基本的に高くなるが、インチダウンでは安くなるとも言い切れない部分もある。インチダウンした先のサイズが希少サイズだと実勢価格が高く、インチダウン前のタイヤ価格からそれほど変わらないこともあるのだ。しかし、それでもインチダウン前のサイズより高いことはまずない。

デメリットとしては、見た目にタイヤが分厚くなるので、最近流行のスタイリッシュ方向ではなくなる。あとはそもそもインチダウンできないことがある。それがブレーキとの兼ね合いだ。インチダウンするとホイールが小さくなるのでブレーキに干渉しやすくなる。とくにハイパフォーマンスなモデルで大きなブレーキキャリパーが付いていると、純正サイズよりもホイールを小さくできないことがあるのだ。なので現実的にはインチダウンしやすいのは、同じブレーキを使っていてグレードによってホイールサイズがいくつか用意されている車種ということになる。

たとえば、トヨタ『GR 86』ではすべて同一ブレーキシステムで、グレードによって16インチ/17インチ/18インチが用意されている。ということは18インチのRZグレードでも、16インチ化も17インチ化も可能なのだ。インチアップやインチダウンはそれだけを行うと、それぞれメリットもデメリットも生まれるカスタマイズである。なので、それに合わせてサスペンションチューニングを行うのがオススメ。

それぞれのデメリットをサスチューンで消すことができ、もっと乗りやすくできる。インチダウンでタイヤが厚くなっても、それに合わせて車高を落としてスタイリッシュなルックスを維持するなども可能。そういった周辺カスタムも合わせて、インチアップ&ダウンを楽しんでもらいたい。

インチアップだけがカスタムじゃない! インチダウンにもメリットがある~カスタムHOW TO~

《加茂新》

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