パフォーマンス向上につながる「空力チューン」とは? | CAR CARE PLUS

パフォーマンス向上につながる「空力チューン」とは?

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パフォーマンスが上がる空力チューンとは?[カスタムHOW TO]
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自動車メーカーでも注目している空力。派手な空力チューンといえばGTウイングだが、そういったものだけじゃない、ちょっとしたもので効果のある空力チューンパーツとは

◆風の流れがハンドリングに大きく関わっている

クルマのハンドリングには空気の流れが大きく関わっている。そんなことは昔からわかっていたことだが、近年のクルマはどんどん空力的な部分で進化を遂げている。それだけ自動車メーカーでも、空力がハンドリング向上に効果的であると認識してきたようである。

国産車でも最近はフロア下がフラットなクルマが増えた。ひと昔前は、エンジンルームで工具を落としたら地面に落下するクルマが多かったが、最近ではアンダーパネルがあるので地面には落下しない。そんな違いもある。欧州車でははるか昔からフロア下はフラットなクルマが多かった。1970年代のポルシェや1980年代のフェラーリでも床下はフルフラット。アウトバーンを代表に、各国に日本よりも速度設定の高い高速道路があり、それだけ高い速度域をターゲットにしていたから、そこまでこだわっていたと思われる。

◆ではどんな空力チューンができるのか

そこで空力チューンをしてみたくなるところ。定番といえばGTウイングだ。トランクにそびえる大きな羽は大きな効果を発揮する。位置は高いほど効くし、羽が大きいほど効く。確かにサーキットでは有効だが、その効く場面は実はブレーキング。リア駆動車の加速時のリアの安定性に効きそうだが、じつはそうでもない。効かないこともないが、加速に入る時は速度がそもそも落ちているのでそこまで大きくは効かない。それよりも高い速度でブレーキをする時のリアの安定感がアップし、強い制動を掛けられるようになる。ということは、公道での走行には実はあんまり関係ない。むしろリアだけに装着すると、相対的にフロントが軽くなって高速巡航ではフラフラと感じられるかもしれない。

ならばどういったものをつけると効果的なのか。まずはフロントバンパーに追加するタイプにリップスポイラー。フロア下に入り込む空気を減らす効果があるので、フロアと地面との間を整流できる。実際GAZOO RacingのGRパーツでもフロントリップが販売されていて、風洞実験でもダウンフォースが増える効果が確認されているという。

もっとも、これくらいの形状だとダウンフォースが増えると言うよりも、クルマを持ち上げる力が減るといったイメージだが、高速巡航時のステアリングフィールがよくなり、安定感が増す。気をつけたいのは、フロントだけやるのは危険ということ。86でフロントリップスポイラーの有無のテストを行った際、たしかにフロントタイヤの反応は良くなったが、相対的にリアのグリップが不足気味になり、プロドライバーはオーバーステアになったと評価した。その後、トランクに貼り付けるタイプのウイングを装着したところ、バランスはよくなったという。大きなものでなくてもいいので、前後バランスを考えて装着したほうがよいのだ。

◆静電気除去系チューンも効果がある

空力チューンとして注目されているのが静電気除去をするパーツ。トヨタのアルミテープが話題になったが、ほかにもGRパーツからはエアロスタビライジングコートも発売。ボディにスプレーして吹き上げることで静電気除去が可能だという。たしかに、高速道路走行時の風切り音が少なくなったり、サーキットでもプロドライバーがハンドリングの変化を体感していて、その効果は予想以上。静電気除去を狙うアルミテープも確かな効果があるという。つけただけでよくなるとは限らないので、いろいろな場所に貼ったり剥がしたりして、その効果を検証してみると良い。筆者が効果がよく感じられたのはステアリングコラムへのアルミテープの貼り付け。電動パワーステアリングの動きがスムーズになり、乗りやすくなったように感じるのだ。空力チューンではないが、静電気除去の効果は確かにあるようである。

こうしたプチ空力チューンは日常域から体感して楽しめるので、ドライブのお供にもオススメ。空力作用を変えるボルテックスジェネレーターを車外に貼り付けるのも、場所によって効果が異なるとのことで試して見る価値はありそう。そういった楽しめるチューンとして空力パーツを付けてみるのはいかがだろうか。

パフォーマンスが上がる空力チューンとは?[カスタムHOW TO]

《加茂新》

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