マレリは7月7日、電気自動車のインバーターのサイズ、重量、効率を改善する800ボルトの炭化ケイ素(SiC)インバーターの新しいプラットフォームを開発したと発表した。開発品は7月6、7日にドイツのバーデンバーデンで開催された国際VDIコングレス「Dritev」で初公開された。
新しい800ボルトインバータープラットフォームは、SiCコンポーネント自体と冷却液との間の熱抵抗を大幅に低減する構造と冷却チャネル設計を採用した。より高い効率でバッテリーからより多くのエネルギーを抽出。電動車両の航続距離の大幅な延長するほか、充電時間短縮、と車の加速の向上にも寄与する。より小さく、より効率的なインバーターは、バッテリーの小型化を可能にし、コスト、重量持続可能性にも寄与するとしている。
インバーターのソフトウェアは社内で開発し、同じインバーターケース内に設置された電気制御ユニットに組み込んでいる。ソフトウェアはAUTOSAR規格に準拠しており、自動車メーカーが要求する診断規格に合わせてカスタマイズ対応する。機能安全要件はASIL D規格に準拠する。