◆カーオーナーの素朴な疑問
去年の冬にカー用品店で、ホイール付きのスタッドレスタイヤ4本を購入した時は、タイヤ交換もショップにお願いしたんですけど…。
ネットで調べたら「わりと簡単にできる」みたいに書いてあったので、今年は自分でタイヤ交換をしてみようかと思ってはいるんですが、ちょっと不安もあって。DIYでやっても大丈夫でしょうか?
(群馬県・24歳・会社員)
◆プロショップの回答
昔のクルマには、パンク時のスペアタイヤ交換に使う応急処置用の純正車載工具として、ねじ式のパンタグラフジャッキやレンチなどが標準装備されていたこともあり、50代や60代のクルマ好きの男性の中には『タイヤ交換ぐらい、できて当然』と、今でも思われている方はいらっしゃるでしょう。
しかし最近のクルマには、パンク修理キットがあるぐらいで、スペアタイヤや車載工具がない車種が多いので、自分でタイヤ交換を行う発想がない方が多いように感じます。
クルマが好きで、愛車イジリの一環だったり節約のために、自分でやってみようと思われる方は、インターネット検索で、タイヤ交換に必要な工具を調べたり、タイヤ交換の手順を紹介している動画を見て、基本的なやり方を知ることはできると思いますが…。
タイヤ交換は、簡単なようで、注意点がたくさんあります。ご自身で行うことで、怪我や大事故につながってしまう危険性があるので、タイヤ交換は、整備士が在籍するプロショップに必ずお願いしてください。
ご自身でタイヤ交換を行われる方が陥りがちなトラブル例を、いくつかピックアップします。
上記したトラブル例は、ごく一部です。正しい知識がなく、必要な工具を使わなかったり、安価な工具を使って「見た目だけ」のタイヤ交換を行うと大怪我をしたり、タイヤ交換後の走行中にタイヤが外れて大事故につながってしまう可能性があります。
DIYでタイヤ交換をしてみようと思われている方に、特に知ってほしいのは「ホイールバランス調整」の大切さです。
ホイールがセットされたタイヤは、一見、丸く見えるのですが、実は真ん丸ではありません。タイヤの重さ、形に違いがあり、多角形の形になっています。4本のタイヤの重心が中心になるように調整しないと、走行中にタイヤが真っ直ぐ転がらず、ハンドルが取られやすくなったり、スピードを上げたときにハンドルが振動したり、タイヤの一部が減ってしまうのです。
そういった不安定な状態を安定させるために「ホイールバランス調整」を行うのです。この作業を正確に効率よく行うには「タイヤバランサー(ホイールバランサー)」と呼ばれる高額な専用設備が必要で、タイヤ専門店や整備工場などには基本的に導入されています。
繰り返しになりますが、ネット情報を鵜呑みにして、ご自身でタイヤ交換を行うのは本当にとても危険です。最低限の工具を揃えるだけでも1万円以上の費用がかかりますし、リスクしかありません。愛車のタイヤ交換は、プロにお願いしたほうが確実にリーズナブルで安心です! 専門知識がある整備士が在籍し、きちんとした設備と工具が揃っているプロショップでタイヤ交換を行ってください。
最後に、タイヤ交換のタイミングですが、積雪予報が出たらショップにお願いする方が多いと思いますが、それは得策ではありません。ショップによっては、早めのタイヤ交換がお得な場合もあります。余裕をもって早めに、信頼できる自動車プロショップでタイヤ交換を依頼するのが正解です。どうか、安心な状態で冬のカーライフを過ごしてください。
◆カーオーナーさんの「質問」に回答してくれたプロショップさんは……
長野県飯田市にある「相互車体」の内山嘉彦社長です!
<ショップ情報>
相互車体
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