車の運転免許を取得できない18歳以下でも、ゲームであれは制約なし。好きなクルマを選んで徹底的にカスタムし、ドリフトを極めれば高難易度のコースを無傷で爆走できる。まさにゲームならではの楽しみ方で、近年オンライン対戦の「eモータースポーツ」が世界各国の幅広い世代の間で盛り上がっているのもうなずける。
例えば日本では、株式会社オートバックスセブンがメインスポンサーを務め、NGM株式会社が主管を務めるeモータースポーツ大会「AUTOBACS JEGT GRAND PRIX」があり、賞金総額500万円をかけてプロ選手たちが競い合っている。
◆輸入車ディーラー・ショールームで「eモータースポーツ体験会」開催!
「eモータースポーツ」に興味はあるがプレイできるゲーム環境がない…。そんな人に最適なイベントが、輸入車ディーラー「プジョー奈良」(奈良市北之庄・奥谷丈輝代表取締役)にて7月24日(土)に開催されたので紹介したい。
イベント当日。外観は「プジョー」ディーラーそのものだが、ショールームに足を踏み入れると、最新型のプジョー車のそばに、大型スクリーンやオンライン配信ブースが特設され、スペシャル・ゲストのたくあん選手(16歳)の姿があった。たくあん選手は、滋賀県初のeスポーツプロチーム「LAKE GAMING」に所属し、「TOYOTA GAZOO Racing GT Cup 2021」Rd.5で優勝経験を持つ注目のプロ選手。今回のイベントでは、参加者たちへのアドバイスやゲーム実況、デモプレイなどを行う予定だとアナウンスがあった。
ショールームの奥へ進むと、PlayStation 4ソフト『グランツーリスモSPORT(株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント)』をプレイできる4台のリアルドライビングシュミレーターが並ぶ。なお同ソフトは、2020OVS(オリンピックバーチャルスポーツ)の競技タイトルの1つに選ばれており、世界中でプレイされている代表的な「eモータースポーツ」ゲームだ。
◆「プジョーRCZ」で鈴鹿を走る!
新型コロナの感染拡大防止と混雑緩和のため、イベント参加者たちは事前Web予約でエントリー。鈴鹿サーキットのコースでタイムアタックを行い、上位4名がレースを戦う流れだった。
今回、特に印象的で面白かったのは、レース車両が「プジョーRCZ」限定だったところ。白熱な走りをみせる車両がすべて「プジョーRCZ」というのは本イベントならではだろう。3回行われた各レースで1位に輝いた勝者には、プジョーTシャツが贈られ、「プジョー」ディーラーゆえのこだわりが至るところに感じられた。
イベント来場者は、奈良在住のプジョーオーナーをはじめ、スペシャル・ゲストのたくあん選手とリアルな交流やプレイを楽しもうと、三重や岐阜といった奈良県以外のエリアから10代、20代の男性たちがこの日のために来訪。レースの合間に、最新型プジョー車をじっくり眺めている来場者の姿も多かった。
今回「プジョー奈良」が初開催したイベントは、クルマ離れが叫ばれる若者世代でも「eモータースポーツ」をキッカケに、レースゲームと実車、その両方の魅力を体感できる貴重なイベントだったように感じた。今後、各地のディーラーなどで同様の催しが開催される可能性もあるだろう。気軽に参加することで新しい発見があるかもしれない。