埼玉県北本市の複合商業施設「ヘイワールド」で5月2日、「昭和平成クラシックカーフェスティバル」が行われ、約130台のヒストリックカーや旧車が集まった。昨年5月に開催予定だったがコロナ禍により同9月へ延期、しかしこれも再延期となり、今回1年ぶりの開催となった。イベントは同施設の屋上駐車場を貸し切って行われ、基本的に1台ずつ空けて(2台スペースに1台)の車両展示や、開閉会式は本部に集まらず自分の車の前で報告を受ける形を取るなどの感染対策を講じた。参加資格は戦前から2000年(平成12年)まで生産された国産、外国製の2輪、3輪、4輪車、ミニカーなどで、スーパーカーは年式不問。日本旧軽車会や宇都宮クラシックカークラブ、全日本ダットサン会などの協力により、360ccの軽自動車から7000ccのシェルビー『コブラ』まで、様々な車が集まった。トヨタ『2000GT』や日産『フェアレディZ 432』、『スカイラインGT-R』はいつもの人気ぶり。電動式のサンルーフや”集中ターゲット・メーター”などを装備した初代ホンダ『プレリュード』や、”トヨグライド”と名付けられた2速オートマチック変速機(半自動)を搭載した2代目トヨペット『クラウン』、両側ピラーレススライドドアで3列シート装備の初代日産『プレーリー』など、珍しい車も多数参加した。愛知県岡崎市から片道360kmを下道で走ってきたのは初代マツダ『キャロル』。77歳のオーナーは、軽自動車ながら4気筒、4サイクル、4ドアというのが気に入っているという。燃費はリッター当たり18kmとか。宿泊しながら都合3日かけてのイベント参加といい、会場では多くのギャラリーから注目を浴びていた。このほか、戦前に製造されたMG『J2』や、製造中止から半世紀以上経った2011年に現代のコンポーネントで蘇らせたモーガン『スリーホイーラー』、わずか350台ほどしか販売されなかったという受注生産モデルのいすゞ『ベレット1600GTファーストバック』、1969年に新車で購入以来ずっと乗っているというスバル『1000スポーツ』など、バラエティに富んだヒストリックカーが展示された。