毎月第1日曜日になると、ダムのほとりにある駐車場にマニアックな車が集まってくるのが「ダムサンデー」。今回も様々なヒストリックカーが関東各地から走ってきた。3月7日、群馬県みどり市の草木ダム湖畔にある「草木ドライブイン」第2駐車場で恒例のダムサンデーが行われた。桐生市にある「ジャック・ヒストリック・カー・クラブ」(JHCC)による主催で、同ドライブインが施設協力している草の根イベントだ。このところ旧車人気はじわじわと上がり、参加者(車)が急増。従来から行われてきた近くの「みかげ原展望地駐車場」は年式による参加制限は設けず、昨年夏から追加された、ドライブインが提供する場所が1980年までに生産された旧車のエリアとなっている。この1980年まで、というエリアが大変面白い。戦前のビンテージカーやイタリアのカロッエリアが製作した希少車、日本の軽自動車や各時代でエポックメイキングな存在となった伝説の車など、レアカーの品評会のようだ。1980年以前製造エリアに集まったのは約100台。後から参加してくる車両の入替もあり、プラス20台というところか。異彩を放っていたのは1500cc4気筒SOHC16バルブエンジンを搭載したレースカー、ブガッティ『タイプ13ブレシア』(1924年)と、かつてイギリスにあったスポーツカー・メーカーHRGの『1500』(1939年と思われる)の2台。年配の兄弟で乗る小型高性能ビンテージはギャラリーから質問攻め。ゴーグルを装着して会場を去る際にも一斉にカメラのレンズが向いていた。第2次世界大戦前から1960年代半ばまであったイタリア・モデナのレーシングカー・コンストラクター、スタンゲリーニがフィアットをベースに製作した『508Cアラドーロ』は1939年製。深紅のボディに3つ目のヘッドライトは刺激的で、こちらも注目の的となった。このほか、2座×3列の6人乗りというミニバン、フィアット『600ムルティプラ』や、革新的な無段変速機を搭載したオランダのダフ『44』、イタリア製のボディにアメリカ製の大排気量エンジンを搭載したデ・トマソ『パンテーラGTS』、4輪駆動のステッカーがそのままの初代スバル『レオーネバン』、ラリーレプリカの初代三菱『ギャラン』に『ランサー』、ハンドメイドの初代いすゞ『117クーペ』、空冷エンジン搭載のホンダ『1300クーペ9』、マツダ『ファミリアロータリークーペ』、日野『コンテッサ』など、今や珍しい車ばかり。一方、みかげ原展望地駐車場はフェラーリやランボルギーニなど現代のスーパーカーが目立ったが、1600ccツインカムエンジンを搭載したラリー専用車の6代目日産『サニーVR』や、13B型エンジン搭載のマツダ『コスモAP』、世界ラリー選手権(WRC)を席巻した初代スバル『インプレッサWRX』など、こちらも見ごたえのある車が集まっていた。
RJCカーオブザイヤー、スズキ『スイフト』が4代連続受賞、輸入車はMINI『クーパー』に 2024.11.19 Tue 15:00 NPO法人日本自動車研究者ジャーナリスト会議(RJC)は11月12日…